お客さんから、お借し頂いた本。

やっと読めた。

おもろおした。


主人公は出版社に勤める女性で、30代から山登りに目覚める。各地の山々を登る数日間を描いた短編のような構成。


演劇学校の先生が、山登り好きで、一度、5.6時間程度で登り降りできる山に連れて行ってもらったことがあるけど、それ以来行ってない。

行きたいと思うけど、準備等、適当すぎる自分が山に対峙できるのか心配で…

山用の靴も借りたままやし不安と、本読んで気づいたし。


北村薫っちゅうたら、やっぱ『円紫さんと私シリーズ』が好きで、好きすぎて、最新作はあと数十ページのところまでしか、読んでへん。読み終わるんが嫌すぎて。


ミステリーは、もちろん事件が起こるわけで、だからこそ、ミステリーが好きなんやが、山登りの話と言うても遭難するとか、そこでお互いに過去を暴露するとか、そういうハリウッド展開はそんなにない。

ただ、人間関係が丁寧に描かれているし、それと山登りがリンクする部分が上手いなぁと思ったりする。


山登りは一度しかした事ないけど、雪山の描写を読んでると、スノボ行きたくなったわ。

昔は、ハーフパイプとかもやったりしたけど、今はただただ、リフトで登って滑るだけで良いな。

ごちゃごちゃ考えてたら、人にぶつかってしまうので、ただただ、風を切って滑るのが気持ちええんや。


あと、北村薫作品の好きな点は、作者自身が、めちゃくちゃ文学、本好きで、その知識が散りばめられてるとこなんやけど、それ以外にも久しぶりに会社で働く空気感を思い出した。一応、出版社やったし。まあ、うちの出版社は、自社で出版するための出版社やったから(一般の流通に乗せなくてもいい冊子等の制作)、全然違ったけど、本の出版編集者って、作家の受賞とか、世間がその作家を知る事が嬉しかったりとかで、他人のために喜ぶ、みたいなんが新鮮やったなー。(どうしても、自分が売れるには?みたいな事をずっと考えてる世界にいるのでねー)


もう少しいい季節になったら、ハイキング的なバスツアーに参加してみよかな。

ええネタになるかもしれんしキメてる