皆さまこんにちは、
木村義雄です。

日本には沢山の製薬会社があり
「薬の開発や製造には困らない国」
というイメージをお持ちの方が多いと思いますが、
実は、医薬品の多くを輸入品で賄っています。
これには日本における医療費削減政策が
深く関係しているのです。

今回のメルマガでは、日本の医薬品海外依存について、
私の見解と意見をお伝えしたいと思います。

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医薬品も輸入品頼りの日本
コロナ禍で顕になった問題とは
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日本の輸入品目で医薬品は
金額ベースで言えばなんと3番目です。

1位:原油の約7兆円
2位:液化天然ガス(LNG)約4.3兆円
3位:医薬品の約4.2兆円です。

4位の半導体等電子部品を
一兆円近く上回っています。

日本では原薬の多くを海外に依存しています。
海外依存比率は6割〜7割近くとの分析もあり、
この事は以前から問題になっていましたが、
今回のコロナ禍によるサプライチェーンの断絶で
問題が顕在化しました。

それはパンデミックや世界を巻き込む戦乱が
勃発した場合に日本国内で治療薬が供給できず
患者の生死に関わる事態が起こり得るという事です。
日本の患者に必要な必須医薬品の生産を
できるだけ国内に回帰させなければならないと思われます。

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医療費削減政策の煽りを受けた末
かつてのワクチン先進国の姿は
見る影も無い状態に
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医薬品海外依存の増大の背景は、
まずわが国の財政当局の
医療費削減政策にあります。

国民皆保険の中で増大する医療費を
適正化するという財務省の号令により
ひたすら社会保障費を削り続けてきました。

このことは平時においては質の高い医療や
医薬品を安価に提供する為に重宝しましたが、
いざパンデミックが起こるなどの
非常時に直面すると、直ちにパンクして
機能を失う乏しい医療提供体制が
出来上がってしまいました。

ワクチンを例にとりますと、かつての日本では
予防接種法により国内のワクチン産業が活性化し、
世界に冠たるワクチン技術を持つ、
ワクチン先進国でした。

しかしながら健康被害をことさら強調した
メディアによる反ワクチンの世論が強まり、
集団接種がなくなり、ワクチン産業も廃れ、
いつしか海外に依存するばかりになってしまいました。

そこに追い打ちをかけたのが財務省の
医療費適正化の名のもとに進めてきた
薬価抑制策であり、
採算が見込めないワクチンを含む感染症薬は
海外依存がますます加速し、更に国内の開発拠点も
生産拠点も失われました。
製薬企業の余力が失われ、不採算となる
ワクチンや治療薬等は海外に頼らざるを得ない
我が国製薬産業の空洞化を招いてしまったのです。

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品質を担保できないほどの
薬価引き下げに苦心する製薬会社
命を守る薬の値段は価格重視でよいのか?
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そもそも薬価は市場実勢価に従い
改定されるはずが、
儲けすぎはけしからんと言う
「市場拡大再算定」等、
様々な薬価引き下げルールを
次々と打ち出した上に、
2年に1度の引き下げ改定を
毎年改訂に変更して薬価下げの
速度まで早めています。
更にかつては2桁あった
調整幅(特別な価格安定のための余裕幅)
2%までもぎ取ろうとしています。

特に深刻なのが後発医薬品です。
実際に最近の後発医薬品においては
そもそも低薬価故に安価な原薬を海外に求め、
更には開発や生産の拠点を海外に
移してきていました。

その低薬価競走の結果、
十分な品質管理を行う事無く
出荷をしてしまうなどの、
あまりにもお粗末な不祥事が続発したため
当局の出荷制限が続き製品供給に
多大な支障をきたしています。

考えてみれば当然です。
医薬品(錠剤)の最低薬価は5円90銭と
ラムネ菓子並みの値段です。
500mlの点滴用注射剤は最低薬が93円で
コンビニで買うミネラルウオーターより安いのです。
この価格で厚労省の定める厳しい製造所基準、
製造法基準を守り、品質管理と安定供給をするのは
至難の業と思われます。

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医薬品開発の技術は日本の宝
有事に備えた製薬事業の安定化を
国を挙げて支援せよ
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このお粗末な後発薬品の
市場シェアを80%以上にしろという、
無茶苦茶な当局の医薬品政策は
破綻をきたしていると言えるでしょう。

国民の命を守るため、
国家の安全保障上の見地からも、
製薬事業を日本で滅ぼしてはいけません。

医薬品の海外依存をできるだけ解消する為、
製薬事業の国内回帰を早急に進め、
まっとうな製薬企業がしっかりと
日本で事業ができるような政策、
特に真剣な「薬価制度の抜本改革」を
断行する必要に我が国は迫られています。

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