パトリスが民事再生申立 | 知財弁護士の本棚

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企業法務を専門とする弁護士です(登録30年目)。特に、知的財産法と国際取引法(英文契約書)を得意としています。

ルネス総合法律事務所 弁護士 木村耕太郎

 特許情報検索の株式会社パトリスが民事再生を申立したそうです。


 こちらのブログで知りました。

http://ipd.cocolog-nifty.com/tokidoki_chizai/2009/07/patolis-8f0c.html


 

 私自身も、最近はパトリスをさっぱり使っておりません。弁護士業務では自分で特許サーチをすることはなく、公報を取り寄せたり出願経過情報を調べたりするくらいのことにしか使わないのでIPDLの無料サービスで十分なのです。


 数年前まで、IPDLでは公報のPDFをなぜか1頁ずつしか印刷できず、パトリスは不可欠でした。今ではIPDLで公報を普通にダウンロードしたり印刷したりできますので、この点では民間サービスと差がなくなってしまいました。パトリスに加入していない場合、公報ひとつ取り寄せるにも弁理士さんに依頼したり、結構手間のかかることだったのです。 


 パトリスはもともと特許庁の外郭団体の独占事業を株式会社化したものと聞いておりますので、純粋な民間企業ではありません。株式会社ではありますが、IPDLによる「民業圧迫」ということにはならないのでしょう。