サッカー審判TIPS(765) IFABの年次総会 | サッカー審判KenKenのブログ

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IFAB(国際サッカー評議会)では今年変更する予定のルール変更について発表を行った。

いくつかある中では「GKの6秒ルール変更のトライアル」が最大のトピックかもしれない。

 

GKが味方の上がりを待つ間に「上がれ上がれ」と指示して時間を使ったり、リードしている終了間際においてボールをキャッチしたあとも長いことボールの上に横たわっていたり、と時計を進めるために6秒以上を使うケースはさまざまなところで見られる。

私は6秒以上ということで間接FKを与えたことは1度くらいしかない。通常は、GKにだけでなく主審の周囲の両軍選手にも聞こえるように「急ぎましょーう!」と身振りと声でプレーを促す。

 

相手競技者の中には「早く蹴れよ!イチ、ニ、サン、シ・・・」と勝手にカウントを始めて「審判!6秒経ったぞ。笛吹けよー」とアツくなる者もいた。

 

主審からすればゴールマウスの至近距離で相手側に間接とはいえFKを与えることになる笛を吹くのはかなり勇気のいることだ。

FKとなれば相手選手はGKが持つボールを奪おうとする。GKは味方が戻ってくるまでボールを渡したくない。そこで小競り合いが発生。主審としてはわざわざ対立トラブルの種となる笛を吹くのにためらいが出るのは仕方がないだろう。

 

今回のトライアルでは8秒後もGKが保持していた場合の再開方法はコーナーキックまたは、コーナーフラッグから11m(ペナルティキックの距離ということ)地点のタッチラインからスローインかを事前に主催者が決めることにするらしい。

ゴール前での対立が発生しないようにするためだろう。

 

また、8秒をカウントしていることをGKにもわかりやすくするために手を挙げて5秒からカウントダウンをするようだ。

 

ただし、これら再開方法やカウントダウンに関する記述はIFABのウェブサイトでは見つけられなかった。国内のニュースサイトではIFABの発表や海外メディアの報道が情報源とのことだったので上記の情報を転記した。

 

ブルーカードは不採用になったが、このトライアルはどうなるだろうか。注視したい。