サッカー審判TIPS(639)
FK時の距離
相手チームのフリーキックの際はボールから9.15m(4種は7m)離れるのがルール。
もちろん、相手がまだ離れていないけどクイックスタートでパスやシュートをするのは攻撃側の自由。
離れなければ、主審として「はい、離れよう!」と守備側競技者に声をかけながらボールから離れて全体が見渡せるポジションへと移動する。
主審から「離れよう」と声をかけられれば通常は少しは下がるものだ。
下がらなければ攻撃側が下げるようにアピールがあるので「クイックスタートしないこと」を確認する意味で笛を頭上に上げ、指差して「笛でリスタート」というジェスチャー(または声)で攻撃側に告知する。(アピールがあったということは「下げてくれないと蹴れないよ」ということだから、下げる作業をしているところでは蹴らないはずだからね)
さて先日の少年の大会でのこと。
守備側の反則でフリーキックを取りポイントを指示した。
すると守備側競技者が一人、ダダーッと走ってきてボールの前に立った。
最初からボールの付近にいて下がらないのであれば「下がろう」と声をかけるし、まぁ主審から声をかけられるまで争点の近くにいるということはよくあること。
しかし、離れているところから走ってきてボールの前に立つとは悪質。
すぐさま警告をして、「フリーキックのときは離れないとダメなのは知っているよね」と指導。
コーチから「フリーキックになったらボールの前に立って味方が戻るまで時間稼ぎしろ」と教えられていることを忠実に守ったのだろうが、最初からボールの前にいて下がらないのと、離れたところから駆け寄ってボールの前に立つのでは悪さ加減が異なる。
反省してくれたかな。(コーチも選手も)