サッカー審判TIPS(203)
袖をめくること
ユニフォームに袖がなければならないことは今や常識として皆が知っている。
しかし競技規則第4条「競技者の用具」(20ページ)には袖については触れられていない。
書かれていないから、ではタンクトップみたいなユニフォームでも良いのか、あるいはインナーシャツのように袖がないユニフォームを作って「夏用」としてもいいのか?
残念ながらそれはできない。
もう1ページめくって22ページを見ると「国際評議会の決定事項」という文章が出ていて、そこに
●ジャージは、袖があるものとする
と書かれている。
さて、では試合中に暑くて袖をめくることはどうだろうか。
半袖をめくってノースリーブのようにしてプレーをしている選手をたまに見かける。
しかし、これは「見苦しいから」という理由で袖を下ろさせなければならない。
ストッキングを下ろしているのと同様、だらしなく見えるし、怪我のリスクもあるからだ。
同じく、サカパンを折り込んで短パンのようにして肌の露出を増やすケースもあろう。
これも「見苦しいから」元通りにさせるべきである。
これからの季節、暑くて袖をめくり上げたい気持ちもよくわかるが、だらしない格好は雑なプレーにつながることもある。
それに国際評議会の決定事項なのだから従わなければ、ね。
このあたりは試合中に適宜注意していきたい。