サッカー審判TIPS(190) オブストラクション | サッカー審判KenKenのブログ

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オブストラクション


ルールブックにはこの言葉では出てこない。
が、第12条に間接フリーキックになる反則の例として「相手競技者の前進を妨げる」とある。(38ページ)
そして解説ページに「相手競技者の進行を妨げる」の詳しい解説が書かれている。(117ページ)
以上、終わり。












…ではヘンなので続ける。

最近、小学生の試合でこのオブストラクションをよく見かける。
例えばスルーパスが長すぎてゴールキーパーがキャッチしようと飛び出してくる場面だ。追いかけたDFが相手選手の前で腕を広げたりして進路を妨害しゴールキーパーがキャッチするのを助けようとする。

ボールがプレーイングディスタンス、つまり自分がコントロールできる距離、足が届く範囲にあれば、そのボールをキープしようとして相手の進路を妨害するのは正当なプレーだ。

だが、自分がボールに届かないのに相手の邪魔をするのはいけない。
それどころか視線はボールではなく、完全に相手選手を見て邪魔に行っているのだ。

このようなプレーがいけないということを指導者は教えていないのだろうか。
それとも私が知らない間にルール改正でもあったのだろうか。
オブストラクションという言葉を聞かなくなったのは、このようなプレーが認められるようになったから?
いや、それなら第12条の表記はどうなるの。




やはり、皆ルールを厳密に適用していないのだろう。

私は少年の試合でも「あれっ?オブストラクション?」と思ったら遠慮なく笛を吹くようにしている。
間接FKなのでペナルティエリア内でもそれほど躊躇することはないだろう。

やはりルールブックに書かれているファウルはちゃんと取らなければいけないね。

ただし、「…次のことを行ったと主審が判断した場合は…」と書かれている。
つまり、ラインを割った場合と違って必ず罰しなければならないということではない。
だから、あまりにも細かく取りすぎることによってスムーズな試合進行が妨げられるようならばある程度は流すことも必要。(さっき、遠慮なく笛を吹くって書かなかったっけ??)
ただし、その基準は一試合を通じてぶれないこと。それなら両チームから文句を言われない。