サッカー審判TIPS(103) ハンドリングとは | サッカー審判KenKenのブログ

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サッカー審判TIPS(103)

ハンドリングとは


以下は、東京都サッカー協会の審判講習会資料からの抜粋。


手にボールが当たったものがすべて反則ではない。その中で、特に意図的にボールを手で扱ったと主審が判断したものだけが反則である。
意図的か否かを判断するのは、選手ではなく主審が判断する。

ボールが当たったことが有利・不利かで判定するのではなく、意図的であるかどうかだけが、反則かどうかのただ1つの判断基準である。


これはどういうことかというと、
例えばシュートをブロックに行ったときに自分の顔を守ろうとしてたまたま顔の前に出した手に当たってしまった場合とか、「体に付けている」腕に当たってしまった場合などだろう。
以前W杯でロベルト・バッジオがペナルティエリア内でディフェンダーの手に目掛けてキックをしてPKをもらっていたことがあったが、DFとしてはたまたま手を狙って当てられてしまったのをPKにされては気の毒だろう。リプレーで見たとき「あれは私は笛は吹かないなー」と思った。

また、私が選手としてプレーしていたとき、浮き球を慣れない左足でしかもボレーでクリアしようとしたら振りぬいた右手にクリアボールが当たってしまったことがある。主審は流してくれたが…。

次のような場合の反則は通常の罰則に加え反スポーツ的行為として警告する。
・相手にボールが渡るのを防ぐために他にプレーする方法がないので手を使う。
・攻撃側の競技者が、手を不正に使用して得点を挙げようとしたとき。


日本代表でも巻がゴール前にダイビングヘッドで飛び込んだが届かないので手を出してしまい、警告をもらったことがある。

競技者が意図的にボールを手で扱って、相手の得点、あるいは決定的な得点の機会を阻止する。(得点あるいは決定的な得点の機会を阻止した場合→退場)

これは、書いてあるとおり、主にディフェンスだが「このパスが通ったらやばい」というときに手で叩き落としたりしてパスをカットした場合など、あるいはゴール内にカバーに入ったときにシュートを手で止めてしまった場合などがこれにあたる。
少年団の試合をベンチで見ていたときのこと、DFの選手(3年生)がシュートを手で止めてしまって主審からレッドカードを出され、泣き出してしまったことがある。可哀相だがそうやってルールの厳しさを覚えてもらうことが大切。そいつは次の試合は出場停止だったが元気に応援をしていた。立ち直りが早くてよかったと思っている。少年にレッドカードを出すときには気を遣いたい。