サッカー審判TIPS(91) 判定の厳しさ基準 | サッカー審判KenKenのブログ

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判定の厳しさ基準


私は自分のジャッジは、わりとプレーを流す方だと思う。
多少の強い当たりでも、手が出ているかなと思っても、それが明らかに一方的に不利になっているのでなければプレーを続けさせる傾向がある。
それは、試合の流れを重視し、なるべくアウトオブプレーが頻出して試合がぶつぶつ切れないことを深層心理で望んでいるからなのだと思う。

少年団の試合などでは、子供は大人に比べて比較的純粋であり、それほど悪意を持ったプレーは多くなく、多少ファウル気味でも悪質には見えないというところもあるのだろう。

しかし一方では反スポーツ的行為、昔で言えば「非紳士的行為」には妙に厳しかったりする。暴言や壁から飛び出す、笛のあとプレーを続けるなどのことに対して割と警告を出しがちだ。


大会などで他の主審の判定を見ていると、「おー細かく取るな」と思うことがある。普段の大会や練習試合では流すだろと思うようなプレーも県大会などの重要な大会だとなると厳しく笛を吹くケースもよく見かける。

しかし、県大会だからといって急に厳しくするのもヘンだ。判定は一定していなければいけない。
でも各チームが普段の練習で判定の厳しさの基準を決めてしっかりとコーチしているわけでもない。子供たちはなんとなく「ここまでやったらファウル」というのを経験的に学習していくのではないかと思う。

まー、中学・高校と上に行くと少しくらいのファウルは流すケースが多く、したがってファウルを受けてもできるだけ頑張ってボールをキープするとか味方にパスを出すとかを心がけるようになるのではないだろうか。ファウルをとってもらいにくくなるのだから簡単に倒れずに味方につなぐことができるようにならないと試合で使ってもらえなくなるという事情もある。

判定の厳しさの基準は難しく、どこまでいっても課題ではある。
他の審判と比べて多少の違いはあろうとも、自分の中では一定の基準を維持したいものだ。