サッカー審判TIPS(52)
ディフェンスに当たったボールはオフサイド?
フジテレビ系列で深夜に放送されている「すぽると」。
月曜日はマンデーフットボールのコーナー。週末に行なわれた欧州サッカーの映像を堪能できる。
今回放送された中にリーガエスパニョーラ、バルセロナvsレバンテの試合があった。
4-1でバルサが完勝した試合だったが、新加入のアンリがハットトリックと活躍した。
それはそれでおめでたいが、問題はアンリの2点目。
中央付近にいた味方が右前方に出したパスが相手ディフェンダーの足に当たり、左前方にいたアンリに
ちょうど渡った。
アンリはドリブルから見事なゴールを決めたのだが、アンリがボールを受けた場所はオフサイドポジションだったように見えた。
オフサイドはボールがキックされた瞬間に成立するのだから受けたときにオフサイドポジションにいても必ず罰せられるということではない。
しかし、どうも蹴られた瞬間はオフサイドポジションにいたように思える。
そうだとするとオフサイドは成立するだろうか。
つまり、パスを出した選手の意図した方向とは違う方向にボールが跳ね返り、たまたまオフサイドポジションに居た味方に渡った場合である。
これは「オフサイド」。
その場所にいることで利益を得たのだから、その選手に向かってパスが出されたかどうかは問題ではない。
2007/2008版ルールブックの110ページ、「審判への追加的指示およびインストラクション」のオフサイドの解説の第12項。相手競技者からはね返って攻撃側競技者のところにボールがきたケースにあてはまる。オフサイドポジションにいてボールをプレーしたのでオフサイドである、と明確に書かれている。
この図ではシュートとなっているが、パスでも同じことだ。
テレビを見ていて「あれ?オフサイドじゃないの?」と思った方も多いだろう。
その感覚は正しいと思う。
※テレビの映像は真横から映したものではないので、もしかしたらカメラに見えない部分にオンサイドとなる根拠が存在したのかもしれないので誤審だと決め付けることはできない。あくまでも参考意見として読んでくだされ。