サッカー審判TIPS(51)
アクセサリー
以前、用具チェックのところでアクセサリーについて書いた。
最近はアクセサリー禁止が広く認識されてきたので用具チェック前にちゃんとはずしてくる選手がほとんどだが先日少年の試合でこんなことがあった。
3年生の試合の主審をやった。
リーグ戦の公式戦ということでボールの空気圧も計り、ちゃんと儀式(審判と握手、コイントスなど)も行なって試合を始めた。
片方のチームのベンチにいるのが若いにーちゃんコーチ。あまりマナーが良くなさそうな雰囲気だったので言葉遣いなど問題を起こさないかどうか気にかけておくことにした。
後半、選手の交代が行なわれた。
ふと見ると交代で入ろうとする選手が手首にミサンガを付けている。
数年前に爆発的に流行ったが今はもう下火。今どきミサンガを巻いている選手は珍しい。
いずれにしてもアクセサリーは禁止されている。
交代で入ろうとする選手に対して大きな声で指示した。「手首のヒモ外して!」
おそらくそんなこと考えもしていなかっただろうし、教えてももらっていなかったのだろう。
ポカンとしていた。
交代される選手がもうグランドから出てしまっていたが、「外すまで交代は成立しないから戻って!」と言ってプレーに復帰させた。
例の若いコーチが「外さなくちゃだめなの」みたいなことを言ったのだろう。
相手側のベンチから「去年からそうなったんだよ」との声が聞こえた。
違うよ。もう何年も前からミサンガを含めてアクセサリーは禁止だ。
コーチは「テープ巻けばいいでしょ」と言ったが、私は一言「外してください。」と冷酷に告げた。
結局その選手はミサンガをほどいて交代で入ってきた。
たとえ3年生だろうとそういうことはルールで禁止されていることを教えてあげないと。
いやいや、指導者にそれをわからせないと子供たちがルールを知らずに交代で手間取ったり無用なトラブルを起こしたりする。
子供の試合だからまぁいいか、ではない。
子供の試合だからこそちゃんと教えておかなければならないのだ。