皆さん、こんにちは、木村たかしです。
「体育館エアコン」が実現!
令和8年熊本地震は、真夏の猛暑の中で発生しました。
今回、特に鮮明になったのが、猛暑の中での避難所環境の問題です。
熊本県内では、避難所に指定されている公立学校体育館等の冷房設置率は20.9%にとどまっています。裏を返せば、避難所となる体育館のおよそ8割に、冷房設備がなかったことになります。
地震から逃れ、ようやく避難所へたどり着いても、冷房がなく、十分な水も確保できなければ、避難所そのものが熱中症の危険な場所になりかねません。
特に、高齢者、障がいのある方、乳幼児、妊産婦、持病のある方は、暑さや生活環境の急激な変化によって、体調を崩しやすくなります。避難生活が長期化すれば、疲労や持病の悪化を招き、災害関連死につながる危険も高まります。
今回の熊本地震は、猛暑、断水、停電、避難生活の長期化が重なる「複合災害」の恐ろしさを、改めて私たちに突きつけました。
単に「こまめに水分を取ってください」と呼びかけるだけでは、市民の命を守ることはできません。
行政が水を届ける。冷房の効く場所を確保する。そして、自力で移動することが難しい人を迎えに行く。市民一人ひとりの命を守るためには、避難環境そのものを整えておかなければなりません。
私が繰り返し求めてきた
学校体育館のエアコンが実現
私は、学校体育館へのエアコン設置を、習志野市議会の一般質問で何度も取り上げ、粘り強く実現を求めてきました。
学校体育館は、子どもたちが体育の授業や部活動、学校行事で使用する教育施設です。同時に、大規模災害が発生した際には、多くの市民が身を寄せる避難所でもあります。
そのため私は、体育館のエアコンは単なる快適設備ではなく、平常時には子どもたちの熱中症を防ぎ、災害時には避難した市民の命と健康を守る「命を守る防災設備」であると訴えてきました。
令和4年12月議会では、避難所となる習志野高校と市立中学校7校から、国の「緊急防災・減災事業債」を活用して、先行してエアコンを設置できないかと提案しました。
令和5年9月議会では、「熱中症対策として、学校体育館にエアコンを」と、子どもたちの安全と教育環境の両面から、改めて早期整備を求めました。
令和6年3月議会では、能登半島地震の教訓を踏まえ、避難所機能と災害関連死の防止という観点から、国の財源を活用した整備時期を示すよう求めました。さらに、ガス方式と電気方式の違い、費用、災害時の対応力についても具体的に質問しました。
そして令和6年9月議会では、設置後のガス代や電気代、維持管理費、他自治体の導入事例、停電時の稼働、体育授業や地域利用への効果まで踏み込んで確認しました。
特に私は、災害時に停電してもエアコンを使用できるのか、発電設備や運転計画はどうなっているのかを質問しました。これに対して市は、停電時にも使用できる発電機能を備えたGHP、ガスヒートポンプエアコンを検討していると答弁しました。
私は、単に「エアコンを付けてほしい」と要望しただけではありません。
「財源をどう確保するのか」
「ガスと電気のどちらが適切なのか」
「年間の運転費はいくらかかるのか」
「停電時にも本当に使用できるのか」
こうした課題を一つひとつ議会で取り上げ、実現に向けた具体的な提案と質疑を積み重ねてきました。
その結果、習志野市では、学校体育館への空調整備が実現しました。
私が長年、繰り返し求めてきた体育館エアコンが、子どもたちと市民の命を守る設備として、ようやく形になりました。
これは、習志野市の教育環境と防災機能を大きく前進させるものです。私は、市民の皆様の声を議会に届け、課題を具体的に示し、財源や設備方式まで提案してきたことが、今回の整備実現を後押ししたものと考えています。
習志野市の強みを生かした
「ガス空調」
習志野市の体育館空調には、習志野市企業局が供給する都市ガスを活用したガス方式が採用されています。
市は、ガス方式と電気方式を比較し、運転費、二酸化炭素排出量などの環境面、市営ガスを運営している習志野市の特性、災害時の対応力などを総合的に判断しました。
採用された設備は、ガスで発電する機能を備え、停電時の使用も想定したものです。平常時の熱中症対策と、災害時の避難所機能を一つの設備で強化できることは、習志野市にとって大きな前進です。
しかし、エアコンは、設置すればそれで終わりではありません。
熊本地震の教訓を踏まえれば、次に問われるのは、設置した設備が大規模災害の直後にも「本当に使えるのか」ということです。
次の課題は
「災害時に本当に使えるか」
大きな地震が発生すると、安全を確保するため、建物のガスメーターが自動的にガスを遮断することがあります。また、ガス管などに被害が確認された地域では、企業局がガス供給を停止する可能性もあります。
したがって、停電時に体育館のガス空調を起動し、連続して運転できるのか、実際に設備を動かして検証する必要があります。
多くの避難者を収容した場合でも、体育館内の温度や暑さ指数を安全な水準に保てるのか。地震発生後、ガス配管、ガスメーター、空調機器の安全を誰が確認し、どのような手順で運転を再開するのか。あらかじめ明確にしておかなければなりません。
また、ガス供給が停止した場合に備え、移動式空調、発電機、電源車などを確保する必要があります。冷房設備のある公共施設や、協定を結んだホテル等へ要配慮者を移送するなど、代替策も準備しておくべきです。
体育館だけに避難者を集めない
習志野市では、学校の普通教室にも空調設備が整備されています。
高齢者、障がいのある方、乳幼児、妊産婦、持病のある方などについては、体育館だけでなく、冷房の効く普通教室や特別教室へ分散して避難していただくことが有効です。
一般避難者、要配慮者、体調不良者、乳幼児世帯、ペット同行避難者など、それぞれに必要な空間をあらかじめ決めておく必要があります。
さらに、支援が必要なのは、避難所にいる人だけではありません。
自宅にとどまる在宅避難者や、車の中で生活する車中泊避難者についても、行政が所在と健康状態を把握し、水や経口補水液を届け、保健師が巡回する体制が必要です。
体調が悪化する前に、冷房の効く施設へ送迎できる仕組みも整えなければなりません。
「TKB」から「TKB+C」へ
私は以前から、避難所における災害関連死を防ぐため、「TKB」の整備を求めてきました。
「T」は、清潔で十分な数のトイレ。
「K」は、温かい食事を提供するキッチン。
「B」は、床での雑魚寝をなくすベッドです。
今回の熊本地震を踏まえ、ここに新たに「C」を加える必要があります。
「C」はクーリングです。
冷房、水、経口補水液、涼しい休憩場所を確保し、体温の上昇を防ぐことです。
これからの避難所は、単に雨風をしのぐ場所ではありません。避難した後の市民の命と健康まで守る場所でなければなりません。
実践的な防災訓練を
習志野市では、発災から1週間後の避難所生活者が、最大2万8,628人に達すると想定されています。また、市内には、学校体育館などを中心に第一避難所が28か所指定されています。
これだけ多くの市民が避難生活を送る可能性を考えれば、秋や冬だけでなく、真夏の猛暑を想定した防災訓練が必要です。
ガス空調を実際に起動し、停電時にも運転できるか確認する。多数の避難者を想定して、体育館内の温度と暑さ指数を測定する。
要配慮者を冷房の効く教室へ移動する。在宅避難者や車中泊避難者に、水や支援を届ける手順を確認する。
こうした実践的な訓練を、地域住民、学校、行政が連携して行うことが重要です。
私が繰り返し求めてきた体育館エアコンの設置は、実現しました。しかし、整備の実現はゴールではありません。
次の目標は、設置した空調設備を、大規模災害の直後にも確実に機能させ、避難所を市民の命を守る場所として運営することです。
令和8年熊本地震の教訓を決して一過性のものにせず、猛暑の中でも、市民を一人も支援から取り残さない。
私はこれからも、平常時には子どもたちを守り、災害時には市民を守る、実効性のある避難所づくりをさらに前へ進めてまいります。



