この『おキャンプ徒然日記』をボリーュムナンバーいくつまで書いたのか忘れちゃって、自分の過去ログを漁った黒スナですw
⚫️言葉の響きは自由な感じがして素敵だけれど…。
昨今のキャンプブームと、それに伴うキャンプのファッション化がちょっと心配な黒スナです。
キャンプを楽しむお題目として『自然と戯れる』とか、『非日常を楽しむ』なんて言葉がありますが…。
その言葉の本質を考えると、その言葉が持つ漠然としたイメージと現実はかけ離れている事に気付く。
まず、前者であるが、『戯れる』を辞書で引いてみると…。
↑こんな感じの意味となっている。
まぁ、3に関しては『自然と戯れる』ではなくて、『自然の中で戯れたい人達』なので除外しますw
それはさておき…。
1,2の意味を考えると『自然と戯れる』って、おいそれと簡単には出来ないな…と僕は思う。
人間の都合なんて一切考えない。
人間が制御する事が出来ない。
100%の予測など不可能。
そんな自然相手に戯れるとか…。
僕には出来ないかなぁ…。
それが出来る人がいるとしたら、それは一部のエキスパートだけで、何が危ないのかを熟知して、危険を察知したらすぐに対応できる経験とスキルを持ち合わせた人でないと無理だ。
自然を野生動物に例えるなら、ムツゴロウさんクラスのエキスパートではじめてトラなんかと戯れられるw
それは、彼が動物を知り尽くしているし、危険の兆候察知して、対処できるからに他ならない。
なんも知らない僕らが同じように、見様見真似で戯れたら簡単に噛み殺されるに違いないw
まぁ、そんな風に、僕らが『遊び』だと思っていても、自然は僕らの遊びや戯れには簡単には付き合ってはくれないのだ。
だから、ここから先は危険である認識が出来る人ではないと、『遊び』の範疇で止められないのでは?と思わずにはいられません。
子供が遊びのつもりで殴っても、力加減がわからなくて、自分が怪我したり相手に怪我をさせてしまうのにちょっと似ているかな?
せいぜい僕らが出来るのは『自然の風景を見たり、感じたりする事』で癒されたり、浄化されたり、パワーを貰ったりするくらいだし、人が管理している自然の中で安全に遊ばせてもらう程度なのだろうと思う。
そして、自然の風景やそこに感じた事から学ぶのは、美しさの他に危険察知と、起こる可能性のある自然現象に対する準備や対応策である。
準備も対応策も、それらに対応したギアと知識と経験が必要であるし、危険を感じるようなら出撃を見合わせる勇気と注意深さも必要だろう。
自然は無条件に僕らの安全を担保してくれないからね。
結局は、例え有料の高規格キャンプ場であっても、自分達の安全は自分達で担保しなくてはならないし、また共同で使用する場でもあるから、他のキャンパーさんの安全も脅かしてはいけないと思う訳です。
例を挙げれば、ハイシーズンの人気キャンプ場なんかで、メッチャ近くに幕を張る方がいたりする。
たぶん、張り綱をしてないから幕を寄せて張れてしまった…と言う側面もあると思うが。
仮に先行者が熟練者で、風の状況によって張り綱をコントロール出来る人であった場合、近くに幕を張られた事で、風が強くなった時に張り綱をして安全対策をする事が出来なくなる。
つまりは、幕を寄せて張ったキャンパーに安全確保を脅かされている状態である。
このような状況はハイシーズンではあちこちで見られる光景の様に思う。
ここで1番問題なのは、幕を寄せて張った側がそれを自分達はおろか、他者の安全も脅かしていると言う認識が無いところだ。
ちょっと意地悪な物言いをすると、ガーランドでサイトを飾ったり、映えを狙う前に自分達と他者の安全を確保して欲しいし、キャンプギアのカタログスペック等の知識だけではなくて、キャンプの基本的なスキルやキャンプマナーの知識も得てみてどうか?
…と、黒スナの黒い部分で吐き出してみる|ω・`)
なんと言うのか、『知らなかったんだなら仕方ない』のもわからないのでは無いのだけれど…。
一旦、事故が起こってしまってからでは『知らなかった』では済まされない事の方が多いからね。
まぁ、これについては現在のキャンプブームはSNSの存在が欠かせないし、そこではキャンプスキルよりギアの情報の方が先行してしまっていて。
更には今のギアは優秀だし、キャンプ場も設備が整ったところが多いので、簡単・お気楽にキャンプが出来てしまう。
でも、この『簡単・お気楽』と言うのは、あくまでも人間側の都合であって、キャンプ場が高規格だろうが、ギアが優秀だろうが、自然は気を使って手を抜いてくれる事など無いである。
冬のHQでランドロックが多数倒壊したのが良い例かな?
『スノピだから平気』、『ロックにストーブ入れたら雪中余裕』とか、ギアに関する情報だけがそこにあって、基本的な雪中キャンプの基本や、土地柄による雪の違いなどの知識が無かったのが原因だった。
逆に言えば、そんな知識がなくても雪中キャンプが出来てしまうギアの進化と、キャンプ場の高規格化ってのも一因として無くはないけどね。
だけど、知識が乏しい分、想定外には脆いよね…。
雪下ろしをちゃんとやって、張り綱もちゃんとして、幕体強度をちゃんと出したら、問題なく無事に朝を迎えられたはずなんだよね。
実際、全く問題ないロックも多数あった訳だし。
じゃあ、潰れたロックと平気だったロックに何の違いがあったかと言うと…。
雪に対する準備としての張り綱と、雪への対応策としての幕体の雪下ろしと言う事になると思う。
例に雪中を挙げたけど、雪じゃなくても、風も怖いよね…。
雪は冬しか降らないけれど、風は季節を問わず天候が荒れても、荒れなくたって地形によっては時間帯や季節によって突風が吹く場所もある。
そう考えると、キャンプにおける一番の自然の驚異は風と言う事になる。
幕、そんなヨレヨレで…風対策は大丈夫ですか?
それで『自然と戯れる』とか言っちゃう訳ですか?
子供がガイラインの近くを走り回ってますが、そこの幕の方は、あなた方のLEDランタンではなくて燃焼系使ってるんですけど怖くないですか?
キャンプ場は自由な場所に見えるので、子供を放牧したい気持ちはわかりますが、確実に家にいる時より危険な状況下にいるって認識ありますか?
子供にちゃんと叱ってあげて下さい。
子供に危ない事、やってはいけない事をちゃんと叱ってあげられるだけの、危機察知能力とマナーを心得て頂きたい…。
とか、心で呟く事が増えました。
せめてブログではこれくらい言わせてくださいw
因みに、なんで幕がヨレヨレで、ちゃんと張れていないと風に弱いのか、いまいちピンと来ない方は、是非こんな実験をしてみてください。
車に乗っている時に、手のひらを外に出して、手の平を張った時の風の抵抗と、手の平に少し窪みを作った時の風の抵抗の違いを比べてください。
きっと、後者の方が車が同じ速度でも風の抵抗が強いはずです。
まぁ、そんな訳で、僕らは簡単には自然と戯れる事はできないのです。
僕らがまず出来る事は『キャンプで自然と真摯に向き合うこと』なのかもしれないし、向き合うことで見つかるのが、本当の意味でのキャンプの楽しさの本質なんじゃないかと考えている今日この頃です。
ゴミ問題、マナー違反や、ちょっとした事故でも、それが原因でキャンプ場が閉鎖になったり、禁止になったりするのは悲しいです。
あっ!非日常云々書くの忘れてたw
まぁ、『非日常』と『非常識』を履き違えなければ無問題!
誰かの『非日常』は、誰かの『非常識』にならないように、お互いに気を付けたいものですね。
それでは、みなさんも安全に素敵なキャンプを♪
おしまい