SSTの意味 | 例えば子供の引き出しの中

例えば子供の引き出しの中

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今日は久しぶりにソーシャルスキルトレーニング(SST)をしました。
高校生、中学生がメインなので、文字の読み書きもですが、こちらのほうも時々やって行きたいと思っています。

ただ、SSTは、本当にその場面がきたとき、相手があっての事なので、本や、教えられたとおりに事が進むとは限らないのです。知識だけではどうにもならない事のほうが多いかもしれません。

それでも、数人で意見を出し合いながら、こんなときはどうしたらいい?どういう答えが相手をいやな気持ちにさせないか?自分も助かるのか?など、あらゆる場面を想定しながらやっています。彼らは狭い世界にいます。普通の中高生みたいな幅広い付き合いもない。
これから外の世界に出て、何らかの役に立ってくれれば・・・と思っています。

今日は「上手に断わる」ことを教えました。彼らは「すぐバレて怒られるようなウソ」はつけるのに「自分を守るための上手なウソ」はつけないことが多いです。
何か気が乗らない事に誘われた時、「用事があるからごめんなさい」と言えば良いのに断わりきれずに着いて行ってしまい嫌な思いをしてしまったり、逆に「そんな面白くない所には行かない」と正直すぎる返事をしてしまったり(笑)

いわゆる「角が立たないウソ」がなかなか難しい。

けど、これは大人の世界ではもっと大事なことです。

今日一日ではまだ理解できないだろうけど、そう言う事も大事なんだと言う事はわかってくれたかなぁ・・・。

そうそう、最後に「例えば自分が苦手なテニスのサーブを後輩から教えてくれと頼まれた時、どう答える?」と言う事をみんなで考えました。テニスじゃなくてもいいんですけど。
一人は「顧問の先生に聞いてごらん」と。それもひとつの答えですね。自分のできない事は引き受けないほうがいいですね。
一人は難しいのか、答えられませんでした。それも仕方ない。
そして最後の一人、この子はいつもふざけてばかりで他に気がそれやすいタイプです。けれど、いざという時の頭の回転は他の2人より良いと思います。その彼の答えは
「ごめんね、ウマないねん(上手じゃない)。一緒に練習しよか?」でした。

ちょっとこれは驚きました!テキストにもない答えでした。模範解答としては「自分にできないことだから、できる人に頼む」なんですが、「自分も一緒に練習しよう」と来ました!

面白いですね。そう来たか!と私も勉強になりました。

彼は、ひらがなもまともに読み書きが出来ないし、漢字なんてもってのほかです。
どうやら形の認知が弱いみたいですね。けれども、そういう力は持っているのです。
いつも悪ぶっているんですが、勉強が全く嫌いなわけでもないらしいし、もっと時間があれば彼に静かな環境で基礎から色々教えたいのになぁ・・・汗