介護を学んで気づくこと(発達障害との共通点) | 例えば子供の引き出しの中

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発達障害関係者(主にお母さん)ならどなたでも参加できる茶話会を開いています。「ばうむの会」でFacebookやってます。
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明らかな自分のブログへの誘導的なコメントはお断りします。

今、私、週に一度、介護職員初任者研修のため、教室に通っております。
主に学ぶのは老人介護なんですが、私がメインにしております発達障害とも共通することもあります。

先日は「脳梗塞などで片麻痺となってしまった人が杖をついてトイレに行くまでにはどのような行程を必要とするのか?(どのような能力を必要とするのか?)」をグループで話し合い、紙に書き出す、と言う事をしました。

すると、出るわ出るわ、62もの能力を必要としていました。いや、もっとあるかも。

全部は書ききれないので一部だけ・・・

1.尿意を感じる
2.トイレに行く気持ちを持つ
3.杖を持つ
4.立ち上がる
5.トイレの方向を認識
6.(常に)尿を我慢
7.トイレに向かって歩く
8.杖を置く
9.電気をつける
10.杖を持つ
11.何歩か歩いて入るトイレを認識
12.方向転換
13.杖を置く
14.トイレのドアを開ける
15.杖を持つ
16.1~2歩歩いて
17.方向転換
18.ドアを閉める・・・

まだ排尿までたどり着いてません!(笑)

私達が簡単にこなしている行動が、障害を持ってしまった人には果てしなく大変な能力を必要とするんです。
このどれかが抜けたり、入れ替わってはスムーズには行かなくなります。失敗する事もあります。そうなると、もういやになる人だっているでしょう。行く気はあるのに出来ない、もうオムツでいいや・・・とあきらめてしまうかも。
いや、オムツをしていてもいいんです。それが気持ちのゆとりを生むならしましょう。そのゆとりが自分でトイレに行くという行動を後押ししてくれるかもしれません。

あれ?これって、発達障害の人にも共通しませんか?

私達が当たり前だと思ってしている事が、発達障害の子ども達には難しい。
黒板を写す、話を聞いてメモを取る、「何々の準備を適当にしておいて!」と言われてやらされる、初めて行く目的地に住所を渡されて行く・・・
(色々ありすぎるので、この辺で。)
これらも多くの能力を必要としています。一つ一つの能力はあっても、その連携が上手く行かずに失敗してしまったり、ひとつの能力だけが低かったばかりにゴールに到達できなかったり。人より遅かったり・・・。
けれど、ほんのちょっとの手助け(道具でも方法でも)で、上手く行くと自信を持ちます。成功体験は大事です。

老人介護と発達障害、一見別々で学んでも仕方ないと思われるかもしれない分野ですが、気づかされることは結構あります。

それが何かにつながり、生かされるかもしれません。

発達障害を学ぶ方々、ちょっと目先を変えて、違うことを学んでみるのもいいかもしれません。
いえ、お勧めします。
相談を受けたいなら、カウンセリング、心理学、福祉、社会学、どこでつながるか分からないですよ。発達障害だけ学んでいるより世界が広がり、見方も変わります。

勉強にゴールはないです。発達障害の世界も日々新しい事が発見されていますし。

私も頑張ります!

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