こんにちは。
京都の着付け教室 きものシャン 講師 原です。
まずタイトルの アマチュア着付け ってなんやねん?てことですが、
プロの着付け師さんではない着物ユーザーさんも他装が出来るようなって、ちょっとしたときに周りの人たちひとに着物を着せてあげられる!
そんな日本だったら楽しいな♪
と常々思っていたところ、
着付け師さん志望ではなく、着物仲間と振袖を楽しみたいのでレッスンを受けてみたい!というご要望がありました。
今日は、その生徒さんに年明けから数回レッスンをした結果をご報告したいと思います。
当教室の他装レッスンについてはコチラ
さて、ほんとうに初めてからのレッスン。
・着付けをする側にはどんなアイテムが必要?
・着物クリップは何個つかう?
・補正は、どこをどれだけ?
何から何まで自装オンリーの方は疑問がいっぱいです。
第1回目のレッスンでは、
ひたすら補正の徹底と
お着付けをする側とされる側の体格差の問題やお互いの距離の取り方、
こうされたら着せられる側はしんどい、などのポイント、
趣味のお着付けとはいえ、結局レッスンで学んでいただくことはプロで通用するための知識と同じです。
特に着物と人体の構造、紐の強さなどは理論的にしっかり勉強され、
あっというまに3回レッスンを消化されました❗️
ちなみに生徒さんはまだ小さいお子様のおられる方で、さらにお仕事でもキャリアを積んで頑張っておられる方。
忙しいなか、復習の時間を効率的に取るにはどうしたらよいか?
私もいろいろと考えながら、オンラインでのやり取りもありました。
そして、梅の咲き始めた頃。
仲良しのお友達に初めてお振袖を着付けて、ご自宅の近くでカンタン撮影会!
(感染対策しっかり、アウトドアで超短時間でしたが、とてもたのしく終えられました。)
お仕上がりがこちら!
ほんとうに、素晴らしいです。
着付けの際もリラックスして、集中。
とても上手に補正をされていて、見ていてさすがだなぁと感心しました。
もちろんプロの目線でならアレコレ気になるところはあるかもしれません。
しかし「着て動いて、とてもラクで気持ちよかった」と、着付けをされた側のお友達からの感想。
なによりの嬉しいフィードバック!
たった3回のレッスンでここまで上達されたので私もとても嬉しく思いました。
この後、以下のように生徒さんからメッセージをいたしました。
なお、今回の記事のタイトルを アマチュア着付け としたのは、
職業として行う場合にもとめられることと、趣味の範囲として行う場合にはハッキリとした違いがあるからです。
仕上がりの着付けのクオリティだけでしたら、練習しまくれば、ご趣味の方もプロとそれほど差はないのではないでしょうか?
しかしプロの着付け師は、初対面の方に、限られた時間でお着付けを仕上げなければなりません。
前情報がほとんど無いなかでも、
・お客様の体型やお好みを素早くキャッチするセンサーが必要です。
(事前打ち合わせの場合もありますが)
・お忘れ物や急なアクシデントにも対応することが求められます。
・スタイリストを兼ねることもあるので、TPOに関する知識、着物の紋様など時代考証スキルも必要です。
また、商用写真の場合や成人式の前撮りなどでは、
・ヘアメイクさんやカメラマンさんとの打合せや、場合によってはロケハン、天候の確認など細かい準備が必要です。
・着物のポージング指導もします。
・和装のトレンドも逐一チェックします。
などなど・・・365日お着付けの情報に目を光らせています笑。
そういう意味で、プロが提供するサービスは確かにお金を払うに値すると思います。
でもだからといって着物好きな方たちが、
「ちょっとみんなで振袖や訪問着を着たいよね」
「たまにはおめかしして写真撮りたいよね」
なんていうたびにプロの方にお願いするのはやはりハードルが生まれます。
それこそ、昔はお母さんや近所の方など身近に着付けができる人が多く、リラックスしながら自宅で着付けてもらえた時代もありました。
私が着付け師として、いつも残念に思うのは、
成人式を終えたら振袖を着る機会がほとんどないのが現状ということです。
残念です。
なぜなら、
女性は18.19歳のそれ以降からが、さらに劇的に美しく、艶っぽく、上品に成長してゆかれるからです。
個人的な意見ですが、お振袖のデザインって10代はもちろん、20代から30代前半にかけての女性が着るとさらにその女性の美しさが引き出されてめちゃくちゃカッコいいのです。
社会に出て、オシャレにもさらに磨きがかかり、自分のスタイルが出てきて、という時期。
若さ、可憐さを残しながら、自信あるオトナの女性として成長してゆかれる過程です。
毎年振袖などの華やかなお着物でお写真を残しておかれたらどんなにステキだろうか!
といつも思っているわけです。
もちろん還暦になってからの振袖も、人生の味わいがあり、また高級なドレスをまとうに相応しい内面までの美しさが感じられるでしょう。
着物を着る機会は、誰かのお祝いの席にはモチロンですが、一度きりの人生の、ご自身の記録としてかけがえのないものになると思います。
さらにさらに。
他装レッスンを経験すると、ご自身の自装のスキルも格段にアップします。
360度、神目線(笑)で、いままで意識していなかった部分もよくわかるので、
例えば今まで自装で難しいと感じていた帯が急にカンタンに感じられたりします。
自装のときにも他装で経験した360度の目線を持って着てみる、とか、レッスンで撮った写真などを見返してイメージトレーニングするだけでも自装・他装どちらにもスキルアップができます。
ある程度できるようになったら、YouTubeなどで様々な着付けの動画を見ることにより、さらにイメージトレーニングがはかどります。
もっと着物の輪を広げたいという方には、他装を勉強する機会、是非オススメしたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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