天才役者も自分の演技はわからない。
黒沢映画「影武者」の主役は仲代達也だが、撮影当初は勝新太郎だった。
黒沢監督と勝新がクランクイン後早々にもめて、勝新が降板、仲代達也に代わった。
もめた原因は、勝新が撮影現場に自分専用のカメラを持ち込んで自分の演技を撮ろうとした。
ビデオを後で見て演技を研究するつもりだった。
黒澤監督は
「自分の決めたアングル以外から撮った演技なんて見てもしょうがない、監督の指示通りに演技すれば問題ない」
と勝新に言って、やめさせようとした。
その時に「俺は(世界の)黒澤だ」と言った、その言葉に勝新が「俺は勝新だ!」と言って、そのまま喧嘩状態で役を降りてしまったらしい。
勝新ほどの天才役者でも自分の演技は自分ではわからない。
私も含めて、ほとんどの人は自分が一番わからない。
自分が思っている自分は表現されているのか?
そう、服装のルールを知ることは自分らしさを表現する一つの方法です。
本音はほんの些細なしぐさに出ます。
生活は体型に出ます。
落ち着きのなさは足に出る。
全ての外見、見た目は無言のメッセージです。
しかし、勝新の信玄見たかったな。