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私が順天医院ではじめて働いた病棟は「消化器外科病棟」でした。

患者さんの多くが「胃がん」の手術を受けた人です。

胃を全部とった人や一部だけを切除した人。

 

 

 

「胃をとってしまう」

ということは食べたものを消化する機能がなくなるわけですが・・・

胃というものは、食べたものを細かくどろどろにするだけではなく、

胃から分泌される内因子と結合させ栄養を吸収できるよう消化する働きを持ちます。

 

 

 

そのため、胃を全部とってしまった方に現れる合併症のひとつに「貧血」があります。

普通の貧血と違い、ビタミンB12が欠乏するために起こる貧血のため積極的な治療が必要です。

先日、読者 さまよりこんなご質問を受けました。

 

 

 

 

胃を全摘して6年が経ちました。今年に入ってから、疲れやすくなり、片方の目が見えにくくなったり、かなり不調が続いています。胃を全摘したらいつか必ずビタミンB12欠乏症になると聞いていたので、その病気を疑って先日血液検査をしました。そしたらヘモグロビンが10しかありませんでした。昨年は12でした。

これからまた詳しく検査をしていきますが、それと同時進行で何かビタミンB12を増やす方法はありますでしょうか?

 

 

 

 

胃を全部取ってしまった方には必ず通る道です。

本日は「胃がん手術」の後にまつわる貧血治療の実際を調べてみましょう。

 

 

 

胃全摘後の悪性貧血「ビタミンB12の補給は注射?飲み薬?」胃がんの手術の移り変わり

 

 

 

 

胃を取ると貧血になるのはなぜ?

 

 

「胃がんの手術で胃を全部とってしまうと数年後に貧血になる」

これは手術をした人に起こる合併症のひとつです。

 

 

胃全摘(胃を全部取ること)をすると、ビタミンB12欠乏による貧血が起こります。

食事で摂取したビタミンB12は、胃粘膜から分泌された内因子と結合し小腸で吸収されます。

胃を全部取ってしまうと内因子の分泌が低下し、ビタミンB12の吸収ができなくなり貧血をきたします。

手術後にすぐ起こらず数年後に発症するのは、しばらくは体の中に貯蔵されていた鉄を使っているためです。

なにもしないと手術後2〜10年、平均5〜6年後に症状が現れ始めます。

 

 

ビタミンB12欠乏による貧血は、日本人の人口10万人あたり約2万人と推測されています。

消化器症状や神経症状をきたすことがあるため早めの治療が大切になります。

 

 

ビタミンB12欠乏による貧血を「悪性貧血」と呼びますが、胃全摘後の貧血は「巨赤芽球性貧血」と呼ばれています。

巨赤芽球性貧血は、核酸代謝に必要な補酵素であるビタミンB12の欠乏や利用障害によって引き起こされる大球性貧血であります。

 

 

 

 

 

 

 

 

巨赤芽球性貧血の治療法

 

 

読者さまより2回目のご報告です。

 

 

 

大球性貧血が判明しました。
毎日だるい、だるいと言ってすぐ横になっています。来週から注射による治療が始まります。

胃が無いというだけでもリスクなので、注射による治療で改善するのかも不明でとても心配です。

 

 

だるさは貧血による症状でしょう。

神経障害がでることもありますので、味覚障害や視力低下など末梢に症状が現れることもあるかもしれません。

 

 

私が消化器科看護師として働いていたころは、「メチコバール」というビタミンB12の筋肉注射が原則とされていました。

静脈注射に比べると吸収は高く、数ヶ月で症状が改善する症例が数多く報告されています。

しかし、筋肉注射は痛みを伴うし頻繁に通院しなければならないというデメリットがあります。

 

 

 

 

 

薬による内服治療の実際の効果はどうなのか?

 

 

このメールを持って消化器外科医にいまの「巨赤芽球性貧血」の治療法を聞いてきました。

 

 

日本ではビタミンB12の欠乏による「巨赤芽球性貧血」の治療は、ビタミンB12の筋肉注射あるいは静脈注射が一般的です。

しかし、欧米では経口投与による治療も積極的に行われその有効性も報告されています。

 

 


  B12の筋注投与と経口投与を無作為割付で比較したという点で注目される研究が2つあります。そのうちの一つで、KuzminskiらはB12欠乏症の33例に対して、2,000㎍/日の120日間連日内服、あるいは筋注による1,000㎍の計9回(第1、3、7、10、14、21、30、60、90日)投与を行い、血清B12濃度や貧血の推移などを4カ月間にわたり追跡しました(表1)。その結果、4カ月後の時点で2群間で貧血の改善に差がなく、血清B12濃度はむしろ経口投与群で高いという成績が出ています(表2)。
   一方、Bolamanらは60例のB12欠乏症に対して、筋注あるいは経口により1,000㎍/日のB12を10日間連日の後、週1回で4週間、その後は月1回の投与を行い、血清B12濃度や神経症状の改善を比較しています。90日間の観察では、両群とも良好な血清B12濃度の上昇が得られ、神経症状の改善に差を認めていません。ともに効果的な経口投与法ということができます。両研究とも萎縮性胃炎に基づく内因子欠乏例が多数を占めますが、Kuzminskiらの研究には、消化管手術後の吸収障害例も含まれています。

引用:https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/50/4/50_542/_pdf

 

 

 

このように、内服治療による効果も確認されつつあります。

しかしまだ症例数は少なく「薬による経口投与」による長期の成績は明らかにされていません。

実際に経口投与で十分なビタミンB12濃度の上昇が起こらない例も報告されているようです。

 

 

結論として・・・

ご質問いただきました読者様の場合、選択された「注射による治療法」は正しいと思います。

だるさなどの症状を取ることが第一優先です。

十分にビタミンB12が補充されてから、検査データーが正常に戻ったら内服治療に切り替えてみるという手もありますよね。

 

 

また筋肉注射の通院ですが、「この注射治療だけ自宅や会社の近くの病院を紹介してもらう」こともできると思います。

頻回に通わなければならないため利便性も大切です。

実際に私が企業内クリニックに勤めていたときには、ビタミンB12注射だけにくる患者さんがいらっしゃいました。

 

 

いかがでしょうか?

手術後の貧血は不安ですが、きちんと治療を続ければ症状は改善していきます。

またなにかご心配なことがございましたらいつでもご相談ください。

 

 

 

 

 

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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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