先日、私がケアマネ時代に担当していた女性から相談を受けました。
「1人で暮らしているとやることがなくて、テレビをみながらずっと食べてしまうの。お腹が空いているわけでもないのに食欲が抑えられなくて・・・そんな自分が嫌なんだけど食べているときだけが幸せなのよ。でも食べれば食べるほど気持ちが落ち込んでいくの。私、うつなのかも・・・」
私にも心当たりがあります。
子育てが忙しかったころ、唯一の楽しみと言えば食べること。
沢山のお菓子や食べ物を買い込んで間食ばかりしていた時期がありました。
体型が崩れても、見た目が変わってしまっても、
「すぐに戻せば大丈夫。いまは忙しいから仕方がない」
と自分に言い訳をして、食べることを止めませんでした。
ほっそりとした綺麗な友達が羨ましくて仕方がない。
でも食べる事を止められない・・・
私はこのまま太って劣化していくだけなの?
気持ちが塞いでいき、人と関わることが少なくなっていきました
どうやったら食べる事を止めることが出来るのだろう?
どうしたら元の体型に戻ることが出来るのだろう?
そうだ、私は仮にも健康に関わる仕事をしている身。
この自分の異常な食欲の原因をつきとめよう。
そこから始まった私の「栄養学の学び直し」。
人はなぜ自分の食欲をコントロール出来ないのだろうか?
また、食べ物によってメンタルがコントロールされるのはなぜなんだろう?
分からないことだらけですが、知りたいことだらけでした。
本日は・・・そんな人間の暴走する食欲について考えてみようと思います。
食欲の暴走を止められない!「食べることを我慢できない人の特徴とは?」視床下部と食欲
体脂肪率32%ありました😅
人は痩せてくると代謝は下がり体重は落ちづらくなり、太ってくると代謝は上がり体重は落ちやすくなります。
普通はセットポイント通りにすれば、健康的な体型を維持出来るのですが、食べ過ぎてしまう人はセットポイントが上がってしまいます。
この状態になると、いくら食べても満腹感を得られずに食欲が暴走してしまいます。
食欲の暴走はなぜ起きる?
では、なぜこの「セットポイント」が崩れてしまうのでしょうか?
それはやはり「食生活の乱れ」にあります。
・加工食品、ジャンクフードの摂りすぎ・・・加工食品やジャンクフードには糖分や塩分が大量に含まれており、脳の報酬系が活発に働いてしまいます。脳内に快感をもたらすドーパミンが分泌され「もっと食べたい!」という欲求が強くなり脳が暴走します。
・コース料理など、食品数が多い・・・食事の種類が多くなると、その度に舌に新しい刺激が与えられるので、いつまででも食べていられるような気がします。どんなに満腹でもデザートは入るのは、その原理です。
・睡眠不足・・・睡眠が不足すると、自律神経をコントロールする視床下部がおかしくなり、報酬系が暴走して食欲があがります。テスト前に徹夜などすると、夜中に甘いものが食べたくなるのは自律神経の不調からです。
・過度なダイエット・・・過度な食事制限をすると、脳がレプチンに反応しなくなり食欲が暴走します。体は太っていくのに「常にお腹が空いている」という飢餓状態を生み出します。
・十分な睡眠を取る・・・睡眠時間と共に睡眠の質を保つことが大切です。寝る直前までスマホなどのブルーライトを浴びていると交感神経が刺激され深い眠りにつくことができません。
シンプルな食生活をしていれば食欲は満たされ、「過食」や「暴食」を防ぐことができます。
いきなり変えることは難しいかもしれませんが、まずは3食規則正しい食生活を心がけ「セットポイント」を取り戻すようにして見て下さい。
また、孤独は「過食」を引き起こします。
積極的に人と関わることで、「食べる」こと以外で気持ちを満たすことが出来るかも。
スマホを置いて日光を浴び、体本来のリズムを取り戻してみましょう。
解決の糸口が、みえてくるかもしれません。