20代半ばになったばかりの頃。
転勤して、ある県庁所在地に住みました。
事業所は人数も少なく
いろいろな仕事をしました。
よく通った地元の有力企業。
役員とのアポイントメントは秘書にお願いします。
秘書室には数人いましたが
ホアキンと関係のある役員の担当は
決まっていました。
ホアキンと同い年か、ちょっと下ぐらい?
とてもきれいな人でした。
柔らかな物腰も魅力的でした。
秘書だから当たり前なんですが
若かったホアキンは
すっかりのぼせ上がっていました。
で、ある日、面談を終えた後、
彼女をランチに誘いました。
ず~っと笑顔でしたが、
体よく断られました。
その直後に
地元県庁幹部との懇親会がありました。
お酒を注いで回っていると
「あなたがホアキンさんか」と
じっと目を見て話しかける人がいます。
(はて、この人とは面識もないはずだが)
「私の娘が○○で役員秘書をしています」
ひえ~~~~。
「娘には付き合っている相手がいる。
◇◇医科大のインターンだ」
国立の◇◇医科大の学生は
地元で、もっともモテると言われていました。
「もう誘わないで欲しい」
ホアキンはひたすら
頭を下げていました。
誘われた話まで父親に言う。
良い親子関係だな、
と思う一方で
「怖がられていたのかも」
と自省したホアキンです。