80代で「レカネマブ」を使うことについて | 母がアルツになりまして。~頑張らない介護と私の日常〜

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子宮筋腫闘病日記。2015.2.18に開腹手術を受けました。
2022.10〜認知症母の介護日記。メインは介護や実家の管理について。他に趣味ネタ・時事ネタなど色々なテーマについて書いています。別ブログから順次転載作業中。続けることに意味がある!

東北でもアルツハイマー型認知症の新薬「レカネマブ」の初投与が始まったそうです。


【東北初投与へ】アルツハイマー型認知症の新薬「レカネマブ」の効果と課題は〈宮城〉


投与を受けるのは、宮城県内に住む、60代の男性で、2週間に一度点滴を打つ治療を、1年から1年半ほど続けるということです。

昨年、何度かレカネマブについてのニュースを見ましたが、費用の高さや対象者がごく少数に限れていることから、あまり現実的な話じゃないなぁと他人事として捉えていました。


今月に入り、全国各地で新薬の投与が始まったということで、今一度レカネマブについて、調べてみました。


レカネマブ 国内承認へ 認知症の早期診断が重要に



レカネマブの対象者が軽度認知障害または軽症のアルツハイマー型認知症患者に限られるそうです。

軽度(軽症)の段階って、本人がちょっと違和感を感じ始めたくらいの頃で、家族が異変に気づくか気づかないかビミョーな時期だと思うんですよ。

新薬を用いた治療方法を選択するには、早期診断が重要になってくるとのこと。

小さな異変も見逃さず、おかしいと思ったら、早めに受診する(させる)ことがポイントになってくると思いますが、現実的にはなかなか難しそうです。

実際、私も母を病院へ連れて行くまで説得に時間を要しました。

以前何かで読んだ話ですが、認知症の親を持つ人の中には、異変に気づいてから初受診に至るまで、3年以上かかった人もいるそうです。

認知症検査も健康診断やがん検診のように、自治体の健診リストに入ったら良いのに…と思います。

かかりつけ医で「長谷川式認知症スケール」による簡易検査を受けられれば、普段の通院のついでに気軽に検査を受けられるのではないかと思うのです。

詳しい検査が必要な場合、紹介状をもらって大きな病院でMRI等の精密検査を受け、今後の治療方針を決めれば良いのではないでしょうか?

宮城のレカネマブ投与第1号は60代男性ということですが、まだまだ現役の50〜60代で発症したならば、この治療方法はとても意味のあることだと思います。

治療がうまく行けば、仕事を続けることも可能でしょうし。

投与期間は2週間に一度、1年半継続しなければならないとのこと。

レカネマブを投与しても、7ヶ月半程度しか進行を遅らせることができないらしいです。

それを短いとみるか、長いとみるかは個人の価値観によるとは思いますがね。

他県のレカネマブ投与第1号患者の中には80代女性の方もいらっしゃいました。

本人や家族の強い希望により、新薬投与に至ったのだと思いますが、もし私が家族だったら80代の親に対してそのような治療方法は選択しません。

高いお金を払っても数ヶ月しか進行を遅らせることができないし、副作用も心配。

週2回1年半も通院できるのか(付き添いができるのか)疑問。

高齢でこのような新しい治療方法を選択できるというのは、生きることに前向きで、経済面を含め、色々恵まれている方なんだろうなと思いました。