「タンポポ団地」重松 清著・・・★★★
取り壊しが決まった団地に暮らす祖父を訪ねた六年生の杏奈。そこはかつてドラマ『たんぽぽ団地のひみつ』のロケ地だった。夢の中で主演の少年、ワタルくんに出会ったことをきっかけに、杏奈と祖父、そして住民たちは、団地をめぐる時空を超えた冒険に巻き込まれて―。大人たちが生きた過去への憧憬と、未来へ向かう子どもたちへの祝福に満ちたミラクルストーリー。
本作は1973年の団地を舞台にしたTVドラマ「たんぽぽ団地のひみつ」の撮影に関わった人たちと、その子供達のストーリーである。
付き合いの長いオヤジたちが集まると、必ずと言っていい程出る話題が「あの頃・・・」の話である。
私自身も、小学生~青春期を生きた1960年代後半~80年代の日本が最も輝いていた時代の記憶は、2~3年前の記憶よりも良く憶えている。(年食った証拠)
このストーリーも不便だったけど人と人の繋がりがあって、ワイワイやってたあの頃の楽しさを懐かしんでいる。
中学生位が対象のようなファンタジー作品だが、そういう意味ではあの頃の子供向けかもしれない。
着想は良いものの、話のつながりがぎこちない感じと、結局子供向けなのか大人向けなのか?が中途半端な感が否めず評価はいまひとつです。
単行本は「たんぽぽ団地」、文庫版は「たんぽぽ団地のひみつ」
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