687冊目 abさんご/黒田夏子 | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

ヘタな読書も数撃ちゃ当る

ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「abさんご」黒田夏子著・・・★★★

二つの書庫と巻き貝状の小べやのある「昭和」の家庭で育ったひとり児の運命。記憶の断片で織りなされた、夢のように美しい世界。

 

第148回(2012年)芥川賞受賞作品。

 

受賞作の「abさんご」は本書の左から横組みで、「毬」他3篇は右から縦組みで構成されている、一風変わった本である。

 

題名や本書の構成から想像して、新鋭の作家が書いた奇抜な本かと思っていたが、内容は非常に古風である。

それもそのはず、著者は1937年生まれで、受賞時は75歳で最高齢の受賞者だった。

 

「abさんご」は文の殆どがひらがなで書かれており、非常に読みにくい。

 

読み始めて暫くは、何でこんな読みにくく書いてるんだ?と思ったが、これはワザと読みにくくして、ゆっくりと読ませる意図がある事に気づいた。

そんな感じだったので、何が書いてあるのかが全く頭に入ってこず、ゆっくり読むような心境でも無かったんで途中で挫折。。。(><;)

時間に余裕がある時にゆっくり読むべき作品だった。

 

1963年!に書いたという「毬」他3篇はタミエという女の子が体験した3つの話で、こちらは普通の文体で読めた。

 

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

 

abさんご abさんご
 
Amazon