650冊目 ポー怪奇幻想集 1・2/エドガー・アラン・ポー | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「ポー怪奇幻想集 1・2」エドガー・アラン・ポー著・・・★★★☆

すぐれたマガジニストにして、天才的な詩人、短編小説の名手、E・A・ポーの怪奇ゴシック風味のファンタジーと詩を端正で現代的な読みやすい新訳で贈る。
小説や詩の世界を拡げるイラストによるポーのゴシック&ホラーの傑作集。

 

エドガー・アラン・ポーと言えば江戸川乱歩である。

江戸川乱歩と言えば「明智小五郎」「怪人二十面相」「少年探偵団」である。

現代の子どもたちは「名探偵コナン」だろうが、我らオヤジ世代は「小林少年」なのである。。。遠い目

 

私が小学生の頃通っていた近所の塾に、江戸川乱歩の本がずらっと並べられていて、それをよく借りて夢中で読んでいた。

それが、私が本を夢中で読んだ最初の読書体験である。

その塾で勉強した記憶は殆ど無いが、卓球台があって塾友達と勉強をサボってそれで遊んでいた記憶と、その本の記憶は今でも憶えている。。。。(´д`lll)

 

しかし、元祖エドガー・アラン・ポーを読んだのは本書が初めてである。

今更その手の本を読んでも、と食指は動かなかったが、オドロオドロしい本書を見て興味が湧いて読んでみた。

 

本書はヴィジュアル・ストーリーと謳われ、1巻「赤の怪奇」2巻「黒の恐怖」の大人向けのオドロオドロしい絵本になっていて、2冊で7編の作品が収められている。

ご丁寧に、本書を読むシチュエーション造りの為の音楽サイトまで用意されている。(私は怖くて掛けてないですが!(´Д`;)

薄くてほとんどが挿絵なので、2冊を1時間程で読み終えた。

 

で、肝心の中身だが、う~ん、やっぱり古典的だわ。

絵の割には、怖さもオドロオドロしさも現代のレベルと較べたら大した事は無かった。

先日読んだ三島の「午後の曳航」の結末の方がよっぽど怖い。

まあ、子ども向けの怖さと大人向けの怖さは質が違うだろうけど。

 

あとがきで、解題として本書の作品について解説がされているのであるが、その中で「アナベル・リー」という作品について、この作品はウラジミール・ナボコフに影響を与え、特に著書「ロリータ」の中で、語り手は幼いころ「海辺の王国」にいた病気のアナベル・リーに恋したと語り、ナバコフはタイトルを「ロリータ」ではなく「海辺の王国」にするつもりだった。と解説されている。

 

偶然にも今回図書館でこの2冊と、次にナボコフの「ロリータ」を再読しようと思い一緒に借りてきたところだった。

(こっちの方が)何とも奇怪な出来事だった。。。(;´Д`)ノ

 

次はもちろんその「ロリータ」です。

 

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