72冊目 レキシントンの幽霊/村上春樹 | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「レキシントンの幽霊」村上春樹著・・・★★★★

古い屋敷で留守番をする「僕」がある夜見た、いや見なかったものは何だったのか?椎の木の根元から突然現われた緑色の獣のかわいそうな運命。「氷男」と結婚した女は、なぜ南極などへ行こうとしたのか…。次々に繰り広げられる不思議な世界。楽しく、そして底無しの怖さを秘めた七つの短編を収録。

 

 

この短編集は著者の他の長編作品と較べて、違うテイストを持った作品集だ。長編作品の主人公というと物事を俯瞰的に見ているような感じがするのだが、この作品に出てくる主人公達は少し入り込んでいる。それと、村上作品というと少しカフカ的な分かりにくさがあるのだが、本書はどの作品も分かりやすい。

 

どの作品もかなり良いのだが「沈黙」と「七番目の男」が特に良かった。

 

 

 

 

レキシントンの幽霊 (文春文庫)/村上 春樹
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