「壬生義士伝」浅田次郎著・・・★★★★☆
小雪舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、満身創痍の侍がたどり着いた。貧しさから南部藩を脱藩し、壬生浪と呼ばれた新選組に入隊した吉村貫一郎であった。“人斬り貫一”と恐れられ、妻子への仕送りのため守銭奴と蔑まれても、飢えた者には握り飯を施す男。元新選組隊士や教え子が語る非業の隊士の生涯。浅田文学の金字塔。
浅田次郎の代表作を3冊上げろと言われたら、「蒼穹の昴」「きんぴか」「壬生義士伝」を選ぶ。
この作品は新撰組物だが浅田らしい切り口で語られている。
そしてなんといってもこの物語にはあちらこちらに美しい日本語が散りばめられている。
時代小説を代表する1冊といってもいいと思う。
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