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https://www.bbc.com/news/world-africa-68742694
シエラレオネ、人骨から作られた麻薬クシュ問題で非常事態宣言
2024 年 4 月 5 日 16:36 GMT
ウマル・フォファナ
BBC ニュース、フリータウン
シエラレオネの大統領は、薬物乱用の蔓延を理由に国家非常事態を宣言した。
依存性物質の精神活性ブレンドであるクシュは、長年にわたりこの国で蔓延している。
大統領ジュリアス・マーダ・ビオは、この薬を「死の罠」と呼び、「実存の危機」を引き起こすと述べた。
この麻薬の多くの成分のうちの 1 つは人骨である。中毒者が墓から白骨を掘り出すのを防ぐために、墓地の警備が強化されている。
クシュ乱用で手足が腫れ上がり、街角に座っている主に若い男性のグループは、シエラレオネではよく見られる光景だ。
足首に包帯を巻きながら、回復中のある依存症患者はBBCに対し、この薬物が自分をしっかりと支配していると語った。
「この仕事は好きではないが、楽しいので辞めることはできない」と彼は言った。
公式の死者数は発表されていないが、ある医師はBBCに対し、首都フリータウンでは「ここ数カ月間」数百人の若者がクシュによる臓器不全で死亡したと語った。
この向精神性物質は精神衛生にも悪影響を及ぼしている。この種のシエラレオネ唯一の施設であるシエラレオネ精神病院によると、2020年から2023年の間にクシュに関連した入院者数はほぼ4,000%急増し、1,865人に達したという。
そして、クシュ使用が急増したため、フリータウンの主要墓地は、白骨を掘り返す若者たちから守るために警察の警備を要請している。すりつぶした人骨は、クシュを作るために使用される多くの材料の1つであるが、その理由は明らかではない。
木曜夜の全国放送で大統領ビオは、「我が国は現在、麻薬と薬物乱用、特に壊滅的な合成麻薬クシュの壊滅的な影響により、存亡の危機に直面している」と述べた。
同氏は、クシュ使用者の間で「死亡事故が増加」していると付け加えた。
大統領はまた、当局に対し、主に「クシュ危機との闘い」に焦点を当てる薬物および薬物乱用に関する国家対策委員会を設置するよう指示した。
同氏は、センターがすべての地区に設置され、「薬物依存症の人々にケアと支援を提供するために訓練を受けた専門家が適切に配置される」と述べた。
現在、フリータウンには国内で唯一機能している薬物リハビリテーションセンターがある。 ベッド数100床のこの施設は、今年初めに陸軍訓練センター内に急遽設置された。
専門家らは、適切な施設が不足しているため、この施設を「リハビリというよりは保管センター」と評している。
大統領は、治療に取り組むだけでなく、法執行機関は「捜査、逮捕、訴追を通じて麻薬サプライチェーンを解体」すべきだと述べた。
フリータウンの副市長クウェク・リスクはBBCに対し、彼の事務所が墓掘り人たちと戦うために警察に警備を要請したと語った。
現在、東部郊外にある柵のない広大な敷地であるキッシーロード墓地には、夜間警察が配備されている。
ビオの政権は、クシュ虐待に対応するための戦略と意欲が欠けているとの人々から批判されている。
シエラレオネの外交官は、「十分な対応ができなかったことにより空洞が生じ、地域社会は自ら法律を制定しなければならなくなり、時には支離滅裂で粗雑な方法で危機に対応してきた」と語った。
この感情は、いくつかの地元ラジオのトーク番組やソーシャルメディアの発信者からも同様の意見が寄せられている。
シエラレオネ精神病院院長のアブドゥル・ジャローは、ビオの緊急事態宣言は「正しいステップ」であり、「薬物使用に対処する上で極めて重要」になると述べた。
「これは、この拡大する感染症と闘うためのリソース、注意、介入の優先順位を意味する」と同氏は述べた。
現在の病院の患者の約 63% が、クシュ関連の問題を抱えて入院していた。
クシュのせいで21歳の息子を亡くした母親のマリーは、「この惨事と闘うために、昨夜の大統領の演説以外にも当局がやらなければならないことはたくさんある」と語った。
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仮訳終わり