CIDRAPによるエボラ報告0529 | KGGのブログ

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http://www.cidrap.umn.edu/news-perspective/2018/05/ebola-outbreak-response-shifts-remote-drc-hot-spots

 

エボラ出血熱対応はDRCの遠い流行地に移る

リサ・シュナーリング|ニュース・エディター|CIDRAPニュース|2018年5月29日

 

 世界保健機構(WHO)の当局者は、本日、DRCのムバンダカ市におけるエボラ出血熱の広がりを抑制することにかなり楽観的であると語った。次の流行対策フェーズは殆どの事例が報告されてきたビコロとイボコの2つの流行地に集中すると付け加えた。

 

 本日、ジュネーブで常に発信されているWHOのツイッターでのまとめで、保健担当者が、DRCの保健省は5つの治療的対応の方法を完成しており、2回目の実験的エボラワクチン投与が流行地で実施されるだろうと語った。ワクチンはジョンソン&ジョンソンにより開発された主要なブースター療法のものである。

 

 WHOの緊急事態対応部副部長ピーター・サラマは、5月27日現在、54例のエボラ患者が報告されていると語った。35例は確定例、13例は感染濃厚例、6例は感染疑い例である。現在までに25名の死亡が報告されている。

 

 サラマは、更新された数として、ムバンダカ市にあるワンガタ保健区で1例の疑い例が追加されたと語った。試験検査で、3例のエボラ疑い例が見いだされた。1例はントンド保健区である。対応チームがDRCの3流行地で900人以上の接触者を監視している。

 

 

遠い流行地での対応

 54事例のなかで47例はビコロとイボコからであるとサラマは語った。

「そこが我々の優先的行動が向かうところだ。」サラマは昨日、WHOはイボコにおける事例の増加報告を受けて週末から多くのスタッフを増大させたとツイートした。

 

 ムバンダカでは環状予防接種実施で400名以上が免疫付与された。5月21日に始まったメルクの実験的VSV-EBOVワクチンを含む。エボラ患者との接触者や二次接触者を対象としていた。彼は語った。ムバンダカは規模が大きいにもかかわらず、最初の対応はその地域に集中した。なぜならDRCの他の場所への拡大の危機があったからだ。もちろん、DRCだけでなく、コンゴ共和国や中央アフリカ共和国を含む近隣国への拡大防止も含む。

 

 その市におけるワクチン接種は大変順調に行われ、今のところワクチン拒絶の報告はない。サラマは語った。また、免疫付与すべき接触者の90%にワクチン接種が行われたと付け加えた。

 

 免疫発現まで接種後10日の空白があるものの、サラマはその町で患者発生は見られなかったと語った。慎重な楽観主義に油を注ぐものである陽性発生は見られなかった。サラマはムバンダカでは3つの伝播経路があると語った。一つはビコロにおける葬式に参列した親族に関するもの、一つはビコロの保健所を訪れた患者に繋がるもの、そして最後の一つはコミュニティ教会に参集出席したものである。

 

 今や、ビコロとイボコにおける流行の原因と戦うときだ。彼は語った。

 

 WHO緊急事態対応部長補佐であり、ちょうど流行地から戻ったマイケル・リアンは、疾病の殆どが発生している遠隔地区に対応する現場作業の前にある莫大な物流の困難について語った。しかし彼は、ムバンダカにおいて実施されるワクチン接種活動の対応に勇気づけられたと語った。

「私の経験のなかでワクチンチームと一緒に村に入ったのは初めてである。希望であり恐怖ではない。」

 

 国境なき医師団(MSF)は本日語った。ビコロでは前日医療関係者にワクチン接種が開始され、免疫付与は環状予防接種活動の一環として患者の接触者へも提供される。

 

 MSFは、ワクチンは、エボラ出血熱の拡大を制御するより大きい戦略の1つの要素であると語った。

 

 ジュネーブにおけるMSFの医療部長であるミケラ・セラフィニ医師は語った。MSFは自発的にワクチンを受けた人々を細かく観察する。そしてギニアにおける流行時の結果をもとに、当局者は今回の流行に使用することに自信を持っている。「その実験の結果は、エボラに接触した高いリスクを負う人々が感染しないよう本当の効用をもたらすことを示唆している。」

 

 サラマは、今週、イボコで予防接種が始まることが予定されていると言った。

 

 

試験的治療の機会

 DRC政府はエボラ治療ユニットでの試験的治療を始めたがっている。サラマはそのプログラムと臨床試験は数日柱に開始されるだろう、と語った。それらはZMapp(単クロン抗体混合)、Remdesivir(抗ウイルス薬)、Regeneron(単クロン抗体治療)、favipiravir(小分子抗ウイルス薬)ならびに114として知られる単クロン抗体である。

 

 特に遠隔地における臨床試験はかなり大変である。なぜなら薬の中には6〜12時間の静脈内投与が必要で、毎日の腎機能および肝機能検査が必要なものがあるから。彼は語った。

 

 サラマは語った。保健省の監督下で行われた試験は5種全ての薬剤が試験され、お互いに如何に比較されるかが期待される。

「もしこの状態で学ぶ機会を利用しなければ、どれが良いのか知ることはできないであろう。」

 

 

第二のワクチン研究?

 サラマは語った。VSV-EBOVで環状予防接種の一部として行われている現在の試験に対し研究者が答えを期待する究極の質問の一つは予防できる期間である。ギニアにおける試験結果はワクチンによる予防効果は1年以上続くと示唆される。医療担当者はそれより長く効果があるだろうと考えている。

 

 医療担当者はDRC政府とともに、異なる機序で効果を発揮し、より長い期間予防効果があるそのほかのワクチンを試験する機会があるかどうか探っている。

 

 主要なブースター戦略の一部である第二のワクチンはジョンソン&ジョンソンが開発したアデノウイルスが介在するAd26.ZEBOVやババリア・ノルディックが開発したMCA-BN-Filoである。

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仮訳終わり

 

 CIDRAPというのが何なのか調べたところ以下のとおりでした。

 

CIDRAP: Center for Infectious Disease Research and Policy, University of Minnesota

 

 ミネソタ大学の研究所ということですね。社会学のセンターかと思ったのですが「感染症研究」とあります。疾病とその対策を扱うのでしょう。かなり実用的な研究をしているのでしょう。

 

 その研究所が現状をまとめています。ムバンダカはもう良い。ビコロとイボコの対策をとるということです。へー。この二カ所であらたに患者が出たのでしょうか。記事の中にある、試験検査確認された3例のエボラ疑い例のうち1例がでたントンド保健区というのはどこでしょう。これもムバンダカ市内なのでしょうか。情報の乏しい国ですのでなかなか正確なデータがでてきません。

 

 対策として地方の保健区に着手するということですね。それにしても、エボラワクチンはかなりの数が開発されているのですね。それぞれの研究機関で競争的に行われているのでしょう。

 

 気になるのは、人体実験が行われているということです。まあ、しかし、効能効果が認められるなら、最終的には臨床試験を行う必要があります。それがアフリカで行われているということでしょう。