私が小学生の時にじじさんは60代。
高校生になるまでは家事は大体じじさんが行ってました。
その頃から、毎日同じ食材を買ってきて腐らせてしまったり、
物がどこにあるのか忘れてしまったり、そんな事は日常茶飯事でした。
でも、言ってもじーさんですからこちらも「面倒くさいなぁ」くらいにしか思わず年相応だと思って過ごしていました。
じじさんの認知症を本格的に疑い始めたのは4年前の3.11以降でした。
本人が無自覚の中で実は衝撃が大きかったのか、震災後は自室のベッドに横たわり一日中テレビで震災のニュースをみて過ごしていました。
専門医の方のお話では、あの頃に認知症を発症したお年寄りはとても多かったそうです。
ただうちのじじさんの場合はその約一ヶ月後に本人にとって嬉しい出来事があり、それで進行が緩やかになったそう。
その出来事とは、私の息子、つまりじじさんにとってひ孫の誕生でした。
たくさんの死を見過ぎていた日々の中で、新しい命の誕生はとてもとてもいい刺激になったのではないかと思っています。
とは言っても、やはりその頃からじじさんの様子はおかしくなっていきました。
まずは謎のブチ切れ
元から家族を下に見ているので意見は基本的に受け入れてもらえなかったのですが、ちょっとした発言をしただけで
「お前は誰に向かってモノを言っているんだ!?ぶっ叩くぞ!!」
とまぁそっからは「どこのヤンキーですか?」とうっかり聞きたくなってしまうような汚い言葉で怒鳴る、立ち上がる、掴みかかろうとしてきてました。
特に私の母とは折り合いが悪く、母も毎回言い返すタイプなのでなかなかの修羅場具合でした。
そして
これが本当の被害妄想か
とにかく物忘れがひどくて、自分の財布や保険証などをどこにしまったのか忘れてしまうんです。
でもそんな時は
まず家族を疑うんです。
「お前、俺の財布を盗んだな?」
といきなりこう言われます。
せめてもう少しオブラートに包んで
「俺の財布知らないか?」とかそんな風に聞いてくれてもきっとバチは当たらないハズ。
疑われた状態なので一緒に探そうにも部屋に入れさせてくれなかったりで、結局プンスカしながら部屋に戻っていく事が多かった気がします。
あとは、認知症あるあるに絶対ランクインしてそうな
食事をした事を忘れる
認知症かただの物忘れかのボーダーライン的な目安として、
食事の内容(何を食べたか)を忘れるのはセーフ
食事をした事を忘れるのはアウト
というのがあるそうです。
じじさんは後者でした。
その頃は朝食を食べた事をよく忘れてしまって、気づけば朝の10時頃に一人で冷蔵庫から漬物やら残り物を出してきて食べたりしてました。
それでも昼食も食べたがるのでこっそりごはんの量を減らしたりな日々でした。
あなたの胃袋はどうなっているのですか?と。
今では何故か昼食を食べたのを忘れるようになり、お昼過ぎから夕方までの間に2、3回聞いてきます。
私がその場にいない時は食べちゃってることもちょいちょい。
そんなこんなでちょっとずつ、じじさんの脳は疲れ始めていったようでした。
この頃から私たち家族はじじさんが認知症ではないかと思い始めていきました。
本当はこの頃に病院に連れていけていれば、じじさんの人生はまた違ったものになっていたのかもしれないけど…ごめんよじじさん無理でした。
だってプライドが高いんですもの。
プライドが服を着て歩いているようでしたもの。
どうやったら病院に行ってくれるか?
地味に家族の課題が出来上がった頃でした。