イツロウ 「イツロウLP」 | KillerKiller Records 覚え書き

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日本語ラップとしてはちょっと変わり種な一枚。

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イツロウ 「イツロウLP」 LP

三上寛との競演や無力無善寺などでの活動など、
所謂HIPHOPとは離れたスタンスで活動している音楽家、
イツロウの2012年のベスト盤的なLP。
オリジナルアルバムも5枚も出してて日本のロック棚ではよく見かけますが
日本語ラップとしては話題に上ることが少ない印象があります。
ラップ、歌以外にも演奏も自身で(時にバンドで)こなされてます。
Jar-Beat Recordのコンピへのインスト曲の提供などもしてましたね。
CDも何枚か買ってますがこうして並べて聞くと音楽の幅が広い人だけに変遷が感じれて面白いです。
この盤は当時リリースされてた4枚のアルバムと自身のレーベルのコンピから
セレクトされた全8曲を収録してます。

4thからの一曲目「回るガイコツ」から軽快なシンセに裏声での高らかな歌声で
この衝撃はなかなかのもの!楽しい!
同じく4thからの「平行時空」は歪なファンクという感じでアングラ臭を漂わせながらも高まります。
1stからの「行かなくてはならない」はロウなラップトラック。
ポエトリーリーディング的でところどころにアジテーションみたいな要素も入るスタイルが独特。
2ndからの「皿の隅っこに避けられた海老の殻のように佇む」
ビートなしのシンセ上で淡々と繰り返される歌とぼそぼそと挟まれるらっぷ、うねるノイズに中毒性が。
コンピからの「アマノジャクジャンクファンク」一番HIPHOP的な曲ですね。
ファンキーなトラック上で高速のラップが気持ちいい!
3rdからの「歩いて歩いて」歌心のあるラップ、というよりラップ心のある歌って感じのファンキートラック。
同じく3rdから「双子の別れ」はウニウニした高音ボーカルが耳につくファンク。
最後は4thからの「衝動の人々」はFeat.どいちゃん&senbyo。
ノイジーなトラックにエフェクトかませたマイクで三者三様にがなりたてる高速ラップは聴き応えあり!

中古ではまったく見たことありませんがまだ高円寺円盤では新品で買えると思います。
円盤のみ写真のようにジャケが手描き仕様!
ハンドメイドジャケってのはちょいちょいありますが
ラベルより情報量の多いトラックリストが手書きってのは初めて見ましたw