“新ご聖典”で何をダウンロードする☆和歌山日帰り神社紀行~日前・國懸神宮 | 神様が呼ぶ方へ☆きくれいの神社紀行

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こんにちは、紀行作家の保志喜久鈴(ほしきくれい)です。居住地の京都を中心に日本全国の神社や神様を勉強しながら参拝記録を
書き綴っています。

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日前・國懸神宮☆和歌山日帰り神社紀行
《“新ご聖典”で何をダウンロードする?》

 

私が神社巡りを始める
キッカケとなった“ご聖典”。

 

『成功している人はなぜ神社に行くのか』

 

 

昨年末に続編が出ました。

『成功している人はどこの神社に行くのか』

 

新ご聖典(どこ編)によれば、

 

神社には過去から現在までの
祈りと知恵が折り重なっていて、

 

お詣りすればその祈りや知恵を
無意識にダウンロードするんだとか。

 

“無意識に”ですから
私みたいに“風が吹く吹かない”で
一喜一憂する事もなかったのです。

 

 

こんな記述も見つけます。

 

『和歌山には伊勢神宮と
 同格とも言うべき神社があり

 内宮のご神体「八咫鏡」より先に造られた
 「日像鏡」「日矛鏡」をご神体としている』

 

只今、お伊勢さん巡礼中の身。
お詣りしてみては如何ですかと
言われた気がしたのです。

 

 

平成31年4月6日(土)。
9時53分、和歌山駅に到着。

 

ローカル私鉄に乗り換えようと
地下道から階段を見上げると
発車ベルが鳴り出します。

 

次の10時25分発まで30分。
一服してから土産物屋を
覗いて過ごします。

 

 

最寄りの日前宮駅は2つ目で
たった四分で着いてしまいます。

 

ここは四年前の冬に
ラーメンを求めて降りた所。
我ながら訪問目的が両極端です。

 

見覚えのある路地を抜ければ
県道の向かいに杜が見えます。

白い大鳥居の傍らの石柱には、

 

『官幣大社 日前神宮
 官幣大社 國懸神宮』

 

縦書きの文字が並びます。
ここはひとつの境内に
ふたつの神社があるのです。

 

 

それぞれの御祭神
日前大神・國懸大神
天照(あまてらす)大御神の別名の由。

 

日前(ひのくま)神宮のご神体が
「日像鏡(ひがたのかがみ)」。

 

國懸(くにかがす)神宮のご神体が
「日矛鏡(ひぼこのかがみ)」。

 

天岩戸神話において
天照大御神を岩窟からお出まし頂く為、

 

思兼命(おもいかねのみこと)の立案で
石凝姥命(いしごりどめのみこと)
造らせた鏡なんだとか。

 

天孫降臨にも三種の神器に付き従い
神武東征の後、紀伊国の初代国造に
奉祀させたのが両宮の起源なのです。

 

ご由緒が神話世界に及ぶのですから
格式の高さも頷けようというものです。

 

東征の道も紀伊半島を迂回した訳で
余程この地を重視していたのでしょう。

 

 

社務所のある前庭の向こう側、
参道は丁度“日”の字を横にした形。

 

真ん中の横線(縦線?)を突き当り
まず左手奥まで進むと日前神宮。

 

木々や瑞垣越しに見える
本殿も立派な大きさですが
鳥居をくぐると撮影は禁止。

 

禁忌もやはり内宮と同じなのです。

 

 

相殿は思兼命と石凝姥命。

現世においては鏡の造り手よりも
知恵の神様の方が人気が高いようで
絵馬掛けには合格祈願の文字が並びます。

 

“知恵”が試されるのは合格して卒業後、
と少し意地悪な感慨が思い浮かびます。

 

 

今度は右手奥の国懸神宮に向かいます。
木々に邪魔されず本殿がよく見えます。

 

屋根は入母屋になっており、遠目には
千木の先を切り取った様には見えません。
社殿の造りは伊勢神宮と異なるようです。

 

拝殿でお詣りを済ませますが
特に風が吹くことはありません。

 

“無意識にダウンロード”と習いつつも
実感が持てなくて頼りない気がします。

 

あるいは単に“位負け”かも知れませんが。

 

 

とはいえ、いつもの事ながら
代わりに摂社等で風を感じます。

 

摂社天道根神社
御祭神天道根(あめのみちね)命
二種の神鏡とともに天孫降臨の時から仕え
その後初代紀伊国造に任命された神様。

 

いわば両宮造営の実務責任者でしょう。
明治まで子孫が国造職を務めたとか。

 

良くぞ逢いに来てくれたという
歓迎の風と勝手に解釈するのです。

 

 

摂社中言(なかごと)神社の御祭神は
名草彦命・名草姫命のご夫婦神。

板垣の中、小さな祠が並び立ちます。

 

名草彦命は五代目の国造であり
両宮を含む名草郡の地主の神様。

 

事績は不明ながら
末代までご夫婦揃って祀られる
とは思いもしなかったでしょう。

 

 

御祭神が吉宗時代の紀伊徳川家に
因縁があるという邦安神社、

お馴染みの市戎神社
松尾神社を順に廻りますが、

 

帰りの参道では
荒れた祠が多く目に付くのです。

表札もなくお供えの形跡もありません。

 

祠すら撤去された所もあって
石塔だけが空しく苔むしていたり
笹の葉に覆い尽くされたりしています。

 

摂社末社の類とは言え、こちらは
後世に継ぐ祈りや知恵が途絶えた姿。

 

意気が消沈する想いがします。

 

 

何をダウンロードしたのか判らぬまま
四年ぶりのラーメンをすすると
当時ほど感激する味ではなく
ますます意気消沈します。

 

和歌山駅までの帰りは徒歩を選択。

 

行きは電車を30分待ったのに
ほんの20分で到着するのでした。

 

 

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※日前神宮・國懸神宮公式HP
http://hinokuma-jingu.com/

 

※旧ご聖典
『成功している人はなぜ神社に行くのか』
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※新ご聖典
『成功している人はどこの神社に行くのか』
https://www.amazon.co.jp/%E6%88%90%E5%8A%9F%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%81%AF%E3%80%81%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%AE%E7%A5%9E%E7%A4%BE%E3%81%AB%E8%A1%8C%E3%81%8F%E3%81%AE%E3%81%8B-%E5%85%AB%E6%9C%A8%E9%BE%8D%E5%B9%B3/dp/4763137344/ref=pd_lpo_sbs_14_img_0?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=X85CHDRYMWSP3Q81BJQW