磯人の釣り釣れ報告

磯人の釣り釣れ報告

マダイ・イサキを釣りたいな  ---カゴ師の磯釣りてん末記---

令和6年6月26日 中潮 旧26日 曇り

 

 引き続き、イサキが堅調な横島北沖エリアです。フカセ師匠O君は、前週に高知県の水島群島で40イサキやサメと遊んでいるので今回はパスです。

 

 七十バエ周辺は、磯が狭かったり低かったりで風波に弱いため、ウネリが付くこれからは、上がる磯が限定されることが多くなります。

 5時20分、私は“水族館”と異名の付く磯の船着きへ、もう1人の釣り人が東端へ上がりました。広い磯ですが、足場は悪いです。

 船着きは引き潮が横島向きに流れる時が良いのですが、「今日は10時過ぎまで満ち潮だ。」と、船上で誰かが言ってました・・・。

 寄ってくるような満ち潮が磯に当って、西東に分かれて横流れしています。カゴ釣りは不利とみて、まずはフカセ釣りでやってみました。マキ餌とサシ餌を入れる場所の見極めは、自己流です。

 潮の当るところに5杓ほどマキ餌を打ってハリスを馴染ませると、まず35cm弱のイサキが釣れました。

 効率は非常に悪いですが、忘れた頃にイサキが釣れます。9時過ぎに4匹目のイサキ37cmが釣れました。2号竿で抜き上げましたが、釣趣はあります。

 北沖にある小さな磯では、フカセ釣りの人が竿を出していました。足場の狭い磯ですが、途切れることなく、イサキを釣っています。イサキは大型ではないように見受けられました。

 満ち潮の潮止まりが近い10時頃、カゴ釣りに切り変えて、北風を背に遠投します。ウキが立ってサソイを入れると、心地よい“引き”が伝わってきました。ゆっくりと引き寄せ、波に乗せて抜き上げたイサキは38cmありました。

 引き始めの潮は、磯の東沖からクロハエの東沖へ南下して流れ、釣り座前は本流への引かれ潮が南東へ出ていました。いい潮だと思いましたが、中間位置は、シモリというより広範囲の浅場となっているようです。ついつい仕掛けを流し過ぎて、カゴを2個ロストしました。

 浅場手前には良型のイサキがいるようで、11時前には12匹目、この日最長寸39cmが釣れました。

 残り1時間弱、引き潮が南西沖に方向を変えました。ウキ下を竿2本分ほど取り、約30m沖へ投入すると、10mほど流れて、ウキが消えます。5,6投、入れ喰いが続きます。順調に数を伸ばすことができました。この潮が早く欲しかったです。

  Fクーラー

 同じ磯の東側でフカセ竿を出していた青年は、引き潮が速くなってから釣りにならなかったと、11時45分には道具を収納したようでした。「引き上げは西側の船着きで」との船長指示で、移動してきました。

 M町から一人で来たというこの青年は、10数匹のイサキを釣っていました。潮の流れる方向でイサキのいる場所がころころと変わり、数が稼げなかったとのことです。

 青年のクーラー

 12時20分、迎えの渡船が到着しました。釣り道具を青年と手渡ししながら積み込み、離磯しました。

 その後、7箇所ほどの釣り座に船を着け、釣り人を拾っていきます。クーラーがやたら重そうな磯、それほどでもないように見える磯、マチマチでした。

 

 今回の釣り座は、引き潮が南西向きに流れ出してからは、マキ餌を足元に打つと、黄色いエサ取り魚より多い数のイサキが餌を拾っているのを目視できました。早い時点でフカセ竿を収納してしまっていたので、残念です。あと1時間早く引き潮に替わっていれば最高だったのに・・・。

令和6年6月12日 小潮 旧7日 晴れ

 

「中泊でイサキが良くなったみたいで。行ってみるか?」

「今年もイサキ祭りが始まったかな。行ってみるか。」

ということで、今年もO君と二人で、竿を出してきました。

 

 平日にも拘らず、15人ほどが乗船、朝5時に港を出港した渡船は、七十バエエリアを目指します。

 船長が指定したのは、小・中潮で波のない時にしか渡磯できない“花見バエ”です。潮位が高いと、3箇所ほど残して、波に洗われます。

 今回の磯

 3号遠投竿も用意はしていましたが、今回はO君に合わせてフカセ釣りに徹する(?)つもりでした。

 弱い満ち潮が、クロハエとの水道を磯に当たりながら流れています。フカセ師O君の見立てで釣り座を決め、二人で同じポイントに仕掛けを入れます。

 マキ餌をしていると、エサ取りの下にイサキが素早く走っているのが分かります。まず、O君に良型イサキが2、3枚当たりました。

 フカセ釣りに不慣れな私は、仕掛けを流すポイントが微妙に外れてしまいます。遅ればせに私にも34cmのイサキがきました。

 O君はポツリポツリとイサキを追加していますが、彼は基本的には“グレ師”です。

「潮の動きが悪いなぁ。イサキもいいけど、梅雨グレの姿が全く見えない。」

と、嘆いていました。

 O君

 10時前には満潮・潮替わりのはずですが、周辺は潮流が複雑で、その上、動きの悪い小潮とも相まって、潮が読めません。

 フカセでのイサキ釣果が落ちてきました。カゴ釣り人の私は我慢できず、フカセ竿を置いて、遠投竿を出してしまいました。

 二刀流もどき

 今回の満ち潮は概ね西から東へ流れていましたが、引き潮は概ね北から南へ流れ、約30m沖に弱い潮目が確認できます。そこへダイレクトに仕掛けを投入すると、1投目からスッとウキが消えました。釣れたのは36cmのイサキです。

 カゴで

 磯周囲は潮が動かず、“池”のような海になりました。イサキの姿は消え、黄色いエサ取り魚だらけです。カゴ仕掛けを持っていないO君は打つ手なし、といった状態です。この季節、魚が釣れないと、紫外線の強い暑さを身体全体で感じてしまいます。

 一方、カゴ釣りに切り替え、沖の潮目を攻めた私には、イサキの釣果復活です。同じ潮目で3枚とは続きませんが、仕掛けの投入点を変えると、中~良型のイサキがウキを沈めてくれます。

 フカセで釣ったヒラスズキや小型のアカハタを含め、クーラーには25匹ほどの魚が入っていました。カゴ釣りで釣果を伸ばせた結果です。

 Fクーラー

 「フカセ釣りは、潮が動かないと話にならないな。今日はイサキ小祭りや。」

O君は、満潮前から引き潮になってからは“釣り”を半分あきらめていましたが、海に帰した28cm未満のイサキを含め、10数匹釣り上げたそうです。

 O君クーラー

 12時になりました。潮の動いているポイントを狙いながら、あと30分、竿を振っていたかったのですが、片付けの時間です。O君はすでに道具を収納して、磯に散ったマキ餌を洗い流しています。

 12時20分、サメも逃げるような“派手な色”の迎え船がやってきました。私たちを乗せた後、残り数組を拾って、無事帰港です。

 

 機会があれば、磯釣りを引退したT顧問に魚を届けようと、以前から考えていました。連絡してみると、受け取ってくれるとのことです。“道の駅みま”で待ち合わせ、久しぶりに元気なお姿を見ることができました。

 久々登場 T顧問

 「雑魚しか知らない我が家の冷蔵庫に旬のイサキを入れたら、冷蔵庫が、“盆と正月が一緒に来た”言うて喜ばい!」

と、相変わらず意味不明なお言葉です。

 でも、さすがはT顧問、お返しにと、二人分の本格コーヒーパックを用意していました。“気遣いの人”健在でした。

令和6年5月19日 中潮 旧12日 曇り

 

 船長さんに電話を入れてみると、型の良い真鯛がボツボツ出ているとか。この日は北北東の風で、曇り空も14時頃まではもちそうなので、今回は、Oguさんと三崎の磯へ行ってきました。

 

 船長の計らいで、今回は朝5時過ぎに出船、14時までの、長めの釣行予定です。港を出た渡船は、朝もやの海をゆっくりと走行し、10分弱で着磯しました。

 磯に立ってみると、無風で穏やかな海面が広がっています。幸いにも、イセエビ漁の網は入っていないようです。

 ちょうど満潮から引き潮への入れ替わりの時間帯です。朝まづめ、潮替わりの好時合いを逃す手はないと、急いで仕掛けをセットします。そして恒例Oguさんのお神酒神事で釣り開始です。

 程なく、引き潮が北東向きにゆっくりと動き始めました。しかし、100m程度仕掛けを流しても、二人ともサシ餌はそのままです。齧られてもいません。

 8時過ぎにOguさんがやっと25cm級のウマズラハギを確保しましたが、私のウキは沈黙を続けています。ツバクロやササノハベラが多い三崎の海で、エサ取りさえいない、これは異常事態です。

 右から切れ藻が・・・

 この時季の厄介物、切れ藻が引き潮に乗って磯近くを帯状に流れてきました。道糸に絡んで邪魔をします。これを嫌って藻を外そうと竿を2、3度回振ると、魚信が・・・。9時35分、切れ藻につらせてもらったのは34cmの真鯛です。

 なんとか、合格サイズ

 引き潮がいい感じで続いています。Oguさんは50m沖の、東西に長くできている魅惑の潮目を攻めたいのですが、仕掛けがそこまで飛びません。

 10時過ぎ、想定外の通り雨がパラパラと降り、止んだと思っていたら、突然に南からの強風に襲われました。海面は俄かに波立ちます。何よりも真正面からの強風に、仕掛けを10m投げることもできません。北向きに浅場で仕掛けを投入してみますが、潮は流れません。

 北向きに竿を出すOguさん

 「北東風の予報だから、一時的な風かな?1時間限りとはっきりしていれば辛抱して待つんだけど、どうしたものか」

と、二人で話しますが、風向きがいつ変わるかは、“神のみぞ知る”、です。

 そんな時、船長から電話がスマホに入ります。

「南風が強いから、釣りにならんやろう。中止にせーや」

これで、緊急撤収を決断しました。

「11時15分には道具の片付けができるから、その頃に迎えに来てください。」

 大急ぎで道具を片付け、北向きの船付きで渡船を待ちました。

帰港してから船長いわく、

「先日は満ち潮で80cm近い大鯛が出ていた。13時前には満ち潮に替わるから、午後2時までやらしてあげようと思っていたが、悪天候では仕方ない。」

この情報を先に聞いていたら、磯の北面で安全に耐えて、風変わりを待っていたかも・・・。

 

 今回、満ち潮を攻められなかったことは悔やまれます。それにしても、冬場にいる小鯛、小イサキやエサ取り魚が、それより水温の上がっているこの時季に、ほとんどいなかったのは何故か、二人とも理解できません。大きな課題が残った感じです。