前回まで、こういう条件で計算して比べてみるよーという話をしていました。
今回は実際に計算をしていきます。
まず省エネ等級4、ついこの間まで断熱性能等級では
この等級4が最高等級で、それより上の基準は有りませんでした。
中身は1999年に制定された次世代省エネ基準と同等。
省エネ地域区分6地域の場合は、どんなに断熱を少なく安く作ろうとしたって、
全く計算したり検討しなくたって、こんな基準はクリアしちゃうんじゃないか?
というレベルですが。
UA=0.87 「練馬」
なぜ、「練馬」なのか!?
「東京」じゃないのか?
気象地点「東京」の気象台は千代田区の皇居エリアの北の丸公園にあり、
超都心部のため、気温がかなり高く観測されているんですね。
そのため、石神井公園の中に気象台がありその周辺が住宅地である
「練馬」のデータが東京都の代表データとして使用される事が多くあります。
まっさらなQPEXのデフォルト状態でも、気象地点「練馬」が選択されています。
そのまっさらなQPEXでは、デフォルトで
外皮面積や床面積はこの計算条件で紹介している
自立循環型住宅モデルプランの値が入力されており、
さらに、外皮の断熱スペックもちょうどUA=0.87になるように
入力されていますので、それをそのまま掲載します。
「練馬」(6地域) ※3種換気
UA値=0.87
Q値=2.65
年間暖房負荷=57.5(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷=25.0(kWh/㎡)
「省エネ基準住宅モデルに対して100%」
こう表示されています。
このプラン、この性能の時が100%として基準になっている、という事ですね。
これを外皮構成や日射取得、熱交換換気などを組み合わせて減らしていくと、
暖房していないときの室温がより高くなり、暖房が少なくて済むようになるという事ですね。
リクエスト頂いた地点、
UA=0.87 「和歌山」(和歌山県)
「和歌山」(7地域) ※3種換気
UA値=0.87
Q値=2.65
年間暖房負荷=50.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷=32.5(kWh/㎡)
リクエスト頂いた地点、
UA=0.87 「佐倉」(千葉県)
「佐倉」(6地域) ※3種換気
UA値=0.87
Q値=2.65
年間暖房負荷=69.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷=20.8(kWh/㎡)
リクエスト頂いた地点、
UA=0.87 「枚方」(大阪府)
「枚方」(6地域) ※3種換気
UA値=0.87
Q値=2.65
年間暖房負荷=62.6(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷=31.3(kWh/㎡)
長くなるので次回に続きます。
ここまでだとつまらないかもしれませんが、この後面白くなる予定ですので
楽しみにしていて下さい。
省エネ地域区分6、7地域で、この気象地点も計算して欲しい
という方が居たら、次回のブログを書き始めるまでにご連絡頂ければ
まだ間に合います。