前半戦の低迷を受けて今夏は動くというのは分かっていました。質を上げることが重要ですし、あとは90分でいかに戦っていくか。特に前半戦のゲームで多くのガス欠を経験してきました。運動量の均等化も課題ですし、ベンチメンバーの質が課題となっていました。そこをいかに上げていけるかが今夏問われている部分だと思います。
あとは強化のトップが大熊GMになったことで査定のポイントもかなり変わってきそうです。前半の成績を受けて、出すのなら出す、特にセンターラインはシビアな査定に基づき、インアウトが行われそうです。
新加入選手も徐々に決まってきているので、今回も紹介していきます。
まずはキーパーの加入。発表日にハーンの移籍に伴うチーム離脱が発表されていて4人制の維持が必要ななかで、まさかの秋田正キーパーを獲得することになりました。チーム事情からすると単年、もしくは半年後に契約が切れるのでそれもあっての今回の決断になったんじゃないかと思います。
国内で5人体制のチームはそんなに多くありません。3人体制にするとそれこそ今季の甲府みたいに怪我人が出て、大変なことになる可能性があるので、可能な限り4人体制(もしくは3+アカデミー出身選手)をキープしておきたいというのが本音だと思います。3人になったチームは4人からではなく、5人のチームから貸し借りをしたいなか、秋田は4+1という体制となっていましたので、条件を満たしているわけではありませんが、応じたということになります。
サンガの事情としてはA契約枠(今季はまだ余裕があります)の節約を考えてアカデミー出身の声をかけるというのもひとつの手段として考えられました。おそらくは1ヶ月前の段階であれば長崎に貸している若原のバックが有力な選択肢でしたが、彼がスタメンを奪回したこともあり、呼び戻すことが難しくなりました。同じく秋田では山田元気、他にも杉本大地(名古屋)、上田智輝(岐阜)あたりが候補にはなったかと思います。杉本はもともと名古屋が5人体制でスタートしたので、そのままいけば可能性があったかもしれませんが。
穴埋めではなく、競争環境ということを考えると今回の圍の獲得はうなずける部分もあるかなと思います。ビッグセーバーとしてのクソンユンは大きく評価される部分ですが、キックの精度にムラがあること、守備範囲が狭いことあたりが課題となっています。横からのボール対応の質改善など成長が見えているなか、より競争環境を上げるには下部カテゴリではありますが、豊富な経験をもつ圍とともにレベルアップという構想があったかと思います。
あとは大熊人事ですね。彼とともにプレーした選手を集めることに長けているので、それで呼応したのが大きいんじゃないでしょうか。逆に考えると大熊GMは今季の出来からしてセンターラインについては満足してないことがうかがえますね。穴埋め以上に競争環境の変化というのが見えますね。
懸案だったCBはようやく決まった感じですね。現在は宮本と鈴木義宜で固まりつつあるCBですけど、選手層に不安が残りますし、なんといっても麻田が今季絶望の怪我で質を上げるためにも補強は必須だったと思います。選手がいるにはいるんですけど、エリアカバーもある程度しながら強さ、攻撃の起点づくりなど仕事が多様化していくなかで、出てないメンバーに求めるのは酷な状況となっています。ですから前線の得点力アップとともにCBの能力アップも不可欠な今夏の課題となっていました。市場価値としてはかなり高い選手を獲得し、期待しています。
最終ラインとしてはいくつかの報道があり、ようやくこぎつけましたね。いずれも外国籍選手ということでしたが。まず、どのチームも最終ラインは人材難です。ですから日本から即戦力を獲るというのはかなり難しいということで早々に外国籍に対象を絞りながら獲得を目指してきましたが、他チームに決まったという情報が出ることが多く、世界共通で獲得が難しいポジションだというのを突きつけられましたね。妥協ではなく、かなり高めの選手ではありましたが、期限付きという形で資金力と相談しながらうまく落ち着かせられたのではないでしょうか。
スペインでもプレーした経験があるので、能力的には高そうですね。CBだけでなくアンカーとしての起用もされてきたみたいなので、おそらくは守備範囲対策というのもあるんじゃないでしょうか。なんとかCBの枚数は確保できたんじゃないでしょうか。
あと、日曜の夕方発表だったので、おそらくはファン感でのサプライズ発表の予定だったのかもしれません。中止になりましたが、発表だけは予定通りとなりました。
穴埋めと必須だった補強ポイントで2人獲得できました。現時点で大きく進展している補強の情報はありません。中断明けくらいまでにまとめきれたらいいんですけどね。個人的には攻守で1枚ずつ獲得できたらいいんですけど、この段階で資金を使っているようであればあきらめるしかありません。状況が状況なのでやってくれるしかありません。