『眠られぬ夜のために①』七月三十日: | 真田清秋のブログ

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 『いま借りに我々についての神の思いに立ち入って考えることができるとすれば、我々はこの上なく美しい気分になるに違いない。なぜなら、神はそのような業(わざ)を、常にただ人間を通してのみなされるのであるが、しかし神自らの意図通りにそれを達成できるような、全く忠実な、感謝の念に燃える人間がいかに稀であるかが分かるからである。モーセやパウロでさえも完全に信頼しうる僕ではなかった。また今日では、おそらくこの時代の最もよい僕と思われるブルームハルト🌟でさえ、一層大きな事業を企てないで、以前の牧師の職に留まっていたなら、むしろ神の御心を成し遂げ得たであろう。この大きな事業は、メットリンゲン時代の教会の務めに比べて、つまらない世俗的なものに終わったからである。たいてい、地上における神の国のための大掛かりな施設よりも、かえって小さな施設の方が、はるかに大きの祝福と栄が宿るものである。なぜなら、「主は(ひとり)高くいらせられるが、低い者を顧みられる」(詩篇一三八の六)、そして神はこの世の全ての傲慢な者や華やかな者から離れておられるからである。このことは、絶対に信じてよろしい。

 🌟 ヨハン・ブルームハルト(一八〇五ー八〇)、初めメットリンゲン牧師として働き、傍ら祈りによって病人を治した。のちバート・ボルに移って大規模な施設活動を行なった。(訳者注)』

 

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