〜INC.5 private report〜 | ~喜風来ノ電子喜録~

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銀細工で喜びをお届けする風来ブログ

お疲れ様です、皆様
喜風来の泉山です



さてさて
相変わらずのバタバタではございますが先週開催されました母校主催、卒業生有志による展示会”INC.5”のご報告を書いておかなくてはいけませんのでそのご報告も併せて少し


さてさて、丁度先週、5/22(金)~5/24(日)、神宮前はGalaxy-Gingakeiにて行われました"INC.5"



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搬入を終えた会場はこんな具合
音楽機材、バーカウンターも完備された会場は雰囲気もとても良い




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今回は卒業生とは別に先生方の作品も多く展示






今年で5回目の開催となる本会、気が付けば毎年毎年出品させていただき、数少ない皆勤組
サラリーマンではなくなった本年はスタッフとして搬入、パーティースタッフ、搬出など会全体を通じて仕事をさせていただきました





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パーティーではバーカウンターにてお酒の提供を少し
来場された後輩、先輩、恩師の皆様との意見交換や今後のINC.に対してのご意見などを様々伺うことができ、改めて酒好きで良かったと親に感謝しましたw


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ちなみにビール4ケースを冷蔵庫に入れている瞬間が一番テンションが上がったのは言うまでもない
ただ後輩の皆が全然ビールを飲んでくれないので減らすのに困った…こちらとしては嬉しい悲鳴だけれど今後の課題ですよ、切に




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会期中には知人、友人、先輩、恩師に両親、様々な方にご来場いただき、様々な話を聞かせていただきました
写真は高校時代の恩師との一枚、久々の再会、当時の思い出話に馬鹿っ話、今後の事などなど
お互い変わらなくて懐かしくて心踊る時間でした




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ちなみに自分のスペースはシンプルに平置き
どんな反応があるかドキドキしましたが制作に関してのお話すると驚いてくれたり、デザインや今後の展開に関してのアドバイスをくれたりと貴重な経験をさせていただきました





ではでは少しですが制作手順を書いてまとめさせて頂きます

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以前の記事と重複する部分もありますがご勘弁を
まずはwaxにて原型のリングを作成




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今回は4角形に限定して2パターンを用意





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ゴム型にて量産





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湯道を落として全体を整形
今回はヘアラインを加えてマット使仕様です





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次にデザイン部分を地金から切り出し





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切り出した板とリング本体を溶接して成形、磨き




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表部分はこんな具合です






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そして正念場の石の加工
半貴石、つまりは不透明な石(ターコイズやラピスラズリ)などを一度割り、指で摘みながらダイヤモンドポイントでデザインに併せて加工し、埋め込みます





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油分を綺麗に落とし、レジン(樹脂)を付けながら改めて嵌め込み、硬化させていきます
今回は仕事の兼ね合いもありギリギリでしたので常時、白熱電球により硬化促進を行い、通常の半分ほどの時間で済ませる事ができました
最後に余分なレジン、石を面に併せて削り、磨いて完成です




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ターコイズ、赤珊瑚、白珊瑚、イエロージェイド





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ラピスラズリ、ブルーサンド





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マラカイト、イエロージェイド






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ターコイズ






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ターコイズ、カヤナイト、ラピスラズリ、ブルーサンド






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白珊瑚、ホワイトハウライト、シェル






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赤珊瑚、マラカイト






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トルコ石





こんな具合でスタートが遅く、久々に夜を徹して完成したリング8点、自画自賛になりますが最高の仕上がりとなりました


このシリーズの裏を言えば1つの指輪が始まりです

指輪のカスタムの依頼、今ではメーカー自体が行わなくなった技法を忠実に再現するという依頼を頂いた際にこの技法を思いつき、ターコイズを砕き始めました

その仕上がりに満足頂き、他の石、デザインでも可能なのではと思い、サンプルを作成

その後も同様のカスタム、この技法を使用したオーダーを頂きながら徐々に精度、密度を向上させ、去年の”INC.4”にてシリーズを制作

今年の”INC.5”では余計なデザインを省き、より中性的に、石の持つ色を強調したデザインに展開しました

今回の期間中には”インディアンジュエリーの新しい形”、”もっと尖ったデザイン”、”リング全周に施す”など様々なお声をいただきました
私自身、普段の金属の仕事の中で思うままの作品を作る事が少ないのでこのような意見を頂ける機会は大変貴重ですし、今後、本気でシリーズの展開を行いたいと思いました
どんな形式、媒体になるかはわかりませんがそこはまた少し先に考えていこうかと

ひとまず作品に関してのお話はここまで、この記事を読んでくださり、興味頂いた方がいましたらご連絡いただければフルでもセミでもお受けしますのでお気軽に、まる






んでついでに今会の事を踏まえて少し
5回目となれば流石に甘い考えではいられなくなるのが性
金銭的な利益、精神的な利益を考えざるを終えません

私の考える事ではないのかもしれませんが会に携わる一員として今後この会を継続、盛り上げるための構想もすでに始めています
それらが機能するのか、結果がどうなるのかはわかりませんが次回も参加、仕事を手伝う機会があるのであればその部分も真剣に取り組む所存です
その際には私の持つコネクションを最大限に生かし、双方に有益な形にできれば幸い

なんだかんだで未だ残っている最後の母校ですからね、大切にしたいんですよ、きっと





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そんなこんなでグダグダと長くなりましたが今年も沢山のご来場、意見、感想、本当にありがとうございます

”続けていれば見てくれる人が必ずいる”、私の掲げ、継続するモノ作りを今回のINC.を通じてより深く、自分の中に再確認した年はありません

これからも金属と靴の二足草鞋ではありますがこの経験値を双方に生かし、今後に生かしていきますので今後ともどうぞよしなに









〆は会場でも流していたDJ okawariのSound of silenceで
ではではまた近々、お後がよろしいようで、はなまる