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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、私たち人間には、『自分は、平均より優れている』と思うところがあります。
実際、多くの人たちが、知能や技能、望ましい性格などについて質問すると、平均的な人と比べて自分の方が優れていると答える傾向にあります。
しかし、すべての人が平均よりも上ということはありえないところから、このような人間の持つ傾向は、『優越の錯覚』と呼ばれています。
たとえば、会社にイケメンの新入社員などが入社してくると、
「俺の若い頃の方がかっこ良かった」
とか、
「私の若い頃の方が仕事がよく出来た」
などとつぶやく先輩社員や上司がよくいるものです。
この『優越の錯覚』に関しては、古くからその存在が指摘されていますが、その生物学的メカニズムは不明なままでした。
ところが、最近の脳研究により、この現象の生物学的メカニズム、すなわち、この現象が起こっているときの脳の活動が明らかになりました。
では、そもそも人間は、なぜこのような錯覚をするのでしょうか?
このことに関しては、人は、このような『優越の錯覚』を持つことで他人より優れていると錯覚することによって、未来の可能性を信じて目標に向かうことができるためだと考えられているのが一般的です。
しかし、ここで疑問に思うのは、多くの人たちが優越の錯覚を持つことによって未来の可能性を信じ目標に向かうことができるのなら、目標に向かうための努力を怠る人たちもまた数多く存在するのはなぜなのか、ということです。
つまり、この機能がその役目をほとんど果たしていないのはなぜなのか、ということなのです。
ここにこそ、人間本来が持っている『劣等感と優越性の追求』という人間の本質、要するに自らの劣等を安易に穴埋めし優越感を得ようとする本質が垣間見えてくるのです。
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