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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、みなさんは、「退屈だなあ」と感じるとき、どのような行動を取っているでしょうか?
ドイツのコンスタンツ大学およびスイスのトゥルガウ教育大学のトーマス・ゲッツ氏の研究チームによる最新の研究によれば、人が感じる退屈にも種類があって、それは、次の5つの型に分類出来るのだそうです。
①無関心型
これは快いタイプの退屈。
たとえば、とても長い一日を過ごしている学生の場合には、「授業に出る。疲れている。授業は退屈だ。しかし、この退屈は非常にくつろいだ、むしろ好ましいものに感じられる。むろん退屈には変わりないが、退屈することを楽しんでいる状態だ」とゲッツ氏は述べています。
また、くだらないリアリティ番組を観ながら、カウチでぼんやり過ごしているときなどもこの型に入るのだとか。
②調整型
これは、取り留めもない考えごとをするタイプ。
新しいアイデアに関心はあるが、実際に立ち上がって行動するほどの意欲がないのなら、このタイプの退屈と言えます。
ゲッツ氏によれば、「空想にふけることに似ているが、新しい活動を積極的に探し求めてはいない」状態なのだと言う。
③探索型
「なぜそんなことをしたのか」と問われ、「退屈だったから」と答えた経験があるのなら、それは、この探索型に該当する。
このタイプの退屈を感じる人は、もっと面白いことを見つけたいという意欲が強く、友達にテキストメッセージを送るという無害な行動につながることもあるが、場合によっては暴力や危険の伴う行為を引き起こすこともある、とゲッツ氏は述べています。
「しかし一方で、探索型の退屈は、非常に創造的でポジティブな行動につながることもある。何らかのアクションを生み出す大きなチャンスだ」とも述べています。
④反応型
つまらない講義や終わらない会議から抜け出せない。それは反応型タイプの退屈。
立ち上がって教室や会議室から出て行くなど、周囲の状況を変えられない場合、その退屈は、何かほかのことをしたいという欲求のほかに、落ち着きのなさや攻撃性を伴う可能性がある。
「退屈していて、その状況から抜け出せないとなると、そこに攻撃的な感情が生じることになる」とゲッツ氏は述べています。
⑤無感動型
意欲の欠如を伴う、非常に不快なタイプ。
うつ状態に似ているとみられ、他の種類の退屈に比べて悪い結果をもたらす可能性があるとか。
「無感動型の退屈は、人の心理学的健康に悪影響を及ぼすと考えられる」とゲッツ氏は言う。
以上、あなたは、どのタイプの退屈をよく感じられるでしょうか?
(この研究の詳細は、ナショナルジオグラフィックニュース をご参照ください。)
5つのタイプを見ると、結局は、退屈さを前向きに捉えているか、それとも後ろ向きに捉えているかという二つに大きく分けることができるように思います。
つまり、前向きに捉える人は、退屈さを利用して、次の行動へと繋げていき、これに対して、後ろ向きに捉える人は、退屈さを自分の行動の言い訳にしようとしています。
何れにしても、退屈さとは、状況に対するその人の意味づけに他なりません。
それゆえ、状況から自立し自らの行動を自ら規定することができると考える人は、退屈な状況さえもうまく利用して行動することができます。
しかし、状況に依存し自らの行動を自ら規定できないと考える人は、退屈な状況に依存して、それをすべての言い訳にしようとするのです。
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