マッチポンプという生き方 | 人生を変える『気づきの思考法』~アドラー心理学に学ぶ人生を成功に導く方法~

人生を変える『気づきの思考法』~アドラー心理学に学ぶ人生を成功に導く方法~

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今の人生を変えたい、人生を成功に導きたい、そう思う人は、アドラー心理学をベースにした『気づきの思考法』を学んでください。
自らが演じている自己欺瞞に気づき、必ず変わることができます。

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心理コンサルタントのしらたきです。


さて、『マッチポンプ』という言葉があります。


大辞泉によれば、


自分で問題やもめごとを起こしておいてから収拾を持ちかけ


何らかの報酬を受け取ろうとすること。または、その人


マッチで火を付けてポンプで消化するという二役を一人でこなす意


とあります。


マッチポンプとしてよく槍玉に挙げられるのが、マスメディアです。


彼らは、人々の感情を煽るような報道をしては、


新聞の売り上げやテレビの視聴率を稼ごうとしている、


というわけです。


しかし、マッチポンプのようなやり方は、何も特別なことではありません。


私たち人間は、常に、マッチポンプのような生き方をしているとも言えます。


なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか


という刺激的なタイトルの本の中に、


ウィレム・ヴァン・デン・ハルという、


1800年代に生きた人物の自伝が紹介されています。


彼は、青年のころから、


「侮辱されたり、不当な扱いを受けたり、誤解されたりすることに非常に敏感」


だったのですが、


そんな彼に次のようなエピソードがあります。


それは、彼が休暇で訪れていた場所から、


曳き船で、Aという彼の住んでいるところに戻ろうとしたときのことです。


Aまでの船賃が足りないことに気付いた彼は、


途中のBというところで船を降りてそこから歩いて帰ることに決めました。


そして、


桟橋で乗船を待っている他の乗客に混じって立っていると、


そこに船長が現れ、


「みなさん、Aに行かれるんだね?」


と大声で確認していました。


彼は、Bで降りるつもりでしたが、何も答えずにそのまま乗船しました。


出発後30分ほどしてから船長が料金を集めに来たとき、


彼は、途中のBで降りたいことを伝えました。


すると船長は怒り出し、


「Bで降りても構わないが、Aまでの料金は払ってもらう。


だから、乗船前に、みなさんAまでだねと確認したんだ。


もしBで降りたいのなら、あの時に言うべきだった。」


と言って取り合ってくれず、


その後もさんざん侮辱されたことを言われます。


幸いにもBの埠頭で知り合いを見つけ、彼は事なきを得ましたが、


船長に侮辱された出来事は、


彼の記憶の中に深く刻み込まれることになりました。


ここにも、人間の演じるマッチポンプという生き方が現れています。


彼には、


自分は、常に侮辱される


という思い込みがありました。


そして、その思い込みを強化するために


常に侮辱されるような行動を繰り返していたのです


今回のエピソードでも、


船長の言うとおり、事前に事情を説明しておけば、


何も侮辱されるようなことは言われずに済んだかもしれないのです。


しかし、彼には侮辱されるという思い込みがあるために、


侮辱されるような行動を取らなければいけなかったのです。


そこで、彼は、


自ら侮辱されるような状況を創り出し、


その中で侮辱されるような行動を取ることによって、


本当に侮辱されるという報酬を受け取っていたのです。


まさにマッチポンプという自己欺瞞です。


私たち人間の行動をよく観察してみれば、


ほとんどの人たちが、これと同じような行動をしているのです。


それゆえ、自分の行動の目的に気づくことができれば、


マッチポンプという自己欺瞞にも気づくことができるようになるのです。


【参考文献】

なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか 記憶と時間の心理学/講談社
¥2,520
Amazon.co.jp


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