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心理コンサルタントのしらたきです。
さて、心理コンサルタントをしていると、
「誰も私のことを理解してくれない」
という話を耳にすることがよくあります。
そして、この「誰も私のことを理解してくれない」と嘆く人は、
結局は、自分自身が、
相手に理解されないように行動していることを理解していないのです。
わかりやすい例として、
「相手のことを思って親切にしているのに、いつも全然感謝されない」
と嘆いている人がいたとしましょう。
その人が、たとえば、家族の誰かが手紙を投函、と言っても最近では手紙を投函すること自体がほとんどありませんが、今の時期ですから年賀状にでもしておきましょうか、家族の誰かが忙しくて年賀状を出せずに置いてあるのを見たとします。
そして、親切心からその年賀状を投函しておいたとします。
そのとき、そのことを
「出かけるついでがあったから、そこに置いてあった年賀状を出しておいたよ」
と言われれば、相手の人は、
「ありがとう、助かったわ」
と素直にお礼を言うことができます。
ところが、「相手のことを思って親切にしているのに、いつも全然感謝されない」と思っている人は、必ず自分の親切を強調し、相手に押し付けがましい表現をするのです。
「忙しそうにしてたんで、遠回りやったけど、年賀状を出しておいてあげたよ」
と、自分が相手のためにわざわざしてあげた、ということを強調するような言い方をするわけです。
当然、このような押し付けがましい言い方をされると、相手の人はその親切に不快感を感じ、素直に感謝の気持ちを表現することができません。
そこで、
「そんなわざわざ遠回りしてくれなくても、後で出しに行こうと思っていたのに」
という答えが返ってくることになります。
すると、
「せっかく人が親切でやってあげたのに、もっと感謝してくれてもいいのに」
と思うようになるわけです。
このように、「人に親切にしても全然感謝されない」と思っている人は、知らず知らずのうちに、押し付けがましく自分の親切を強調し、相手の人に感謝されないような親切の仕方をしているのです。
「誰も私のことを理解してくれない」と嘆く人も、大抵の場合、
口数が少なくて自分の思っていることや考えていることを言えずにいたり、
いざというときには黙ってしまったり、
ただ相手を非難することだけを言ったり、
あるいは、自分の思っていることとは反対のことを言ったりしたりなどして、
相手に理解されないような言動を取っているのです。
そして、「誰も私のことを理解してくれない」と嘆くようになるのです。
なぜ、そのような言動をするのか?
それは、そのような言動を繰り返し自分の思っていることを強化することによって、自分の殻に閉じこもり行動範囲を狭くするためなのです。
そして、自分がこのように行動できないでいるのは、みんなが私のことを理解してくれないからなのだ、と自分の行動の責任を他人に転嫁するためなのです。
自分がどのような行動をしているのか、その意味を理解できれば、なぜ、今、自分がそのような状況に置かれているのか、その意味も理解できるようになるのです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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