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心理コンサルタントのしらたきです。
さて、先日、電車に乗っていた時のことです。
うとうととして目が覚めると、私の隣りに座っていた二人組の女性の会話が聞くともなしに聞こえてきました。
「人は、それぞれ違う」
「みんな違ってそれでいい」
「人との違いを認めよう」
そのような内容の話が二人の会話のところどころに散見され、その熱心に話をする様子から、「おそらく何かのセミナーに参加された帰りなのだろう」、と一人納得し、再びうとうとしてしまいました。
次に目が覚めた時、隣りの二人の会話は、いつの間にか、知り合いの話に変わっており、やがてそれは、
「○○は、A型だから、……」
「△△は、B型だから、……」
「□□は、AB型だから、……」
と血液型の話へと進展していきました。
すると、前まで「人との違い」をしきりに話していた二人が、今度は一転してすべての人をA、B、AB、Oという4つの型の枠に当てはめ、その枠の中では一切の違いを認めなくなりました。
どうやら血液型が同じだと、すべての人は同じ種類の人間になってしまうようです。
「先程の『人はみんな違う』と言っていたのは、何だったのだろう」などと思いながら、私はそこで電車を降りました。
彼女たちは、もちろん、自分たちの会話の中にある矛盾に気づいてはいません。
仮にそのことを指摘したとしても、おそらく、次のように言って反論されるだけでしょう。
「血液型は、また別の話なんです。」
このような矛盾は、よくある話で、決して彼女たちに限ったことではありません。多くの人たちが、普段の生活の中でたくさんの矛盾を抱えています。
そして、彼女たちと同じように、誰もが自分たちが抱えている矛盾には気づいてはいません。
なぜなら、自分たちの中では、矛盾など一切ないからです。すべては納得のいくようにちゃんと一致しているからです。
しかし、それは一致しているのではなく、ものごとを自分の都合のいいように解釈し自分の行動を正当化しているために、一致しているように感じているに過ぎないのです。
そして、矛盾したものを一致させるために自分で自分を騙しているのです。それこそが自己欺瞞なのです。
人は、ものごとを自分の都合のいいように解釈し自分の行動を正当化するために、常に自己欺瞞を演じているのです。
そうして、この矛盾が自己欺瞞によってさえも騙せないほど大きくなった時には、悩みや苦しみを作り出し、自らの目を矛盾から逸らそうとするのです。
それゆえ、このような自己欺瞞を続けている限り、人は幸せにはなれないのです。
人がどのように自らの行動を正当化するために無意味な自己欺瞞を続けているのか、そのメカニズムに気づいた時、人はようやく幸せになることができるのです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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