人は、相手のことがわかれば、人間関係も、もっと楽なのに。。。と思うことがあります。
心理学的思考法の1つに、”相手がわかる読心術”というものがあります。
学習と訓練により身につきます。
心理学的に思考すれば、相手の思考の方向、そして、その目的がわかります。
相手の思考の方向とその目的は、その人の言動なり、態度(行動)に表れています。
具体例で紹介したいと思います。※長い話なので、一部省略しています。
ある建物を買った後、隣地の問題でトラブルになった方からの相談がありました。
この方をAさんとします。
Aさんが購入した建物の基礎部分が隣のBさんの敷地に越境しているので、Aさんの建物の壁の修理を勝手にするなというのです。(隣の敷地の所有者をBさんとしましょう。Bさんの土地は空き地で、草だらけの場所です)
Bさんが『建物が越境しているが、どうするつもりだ!』と言ってきたのです。
Aさんは、売買契約時に越境しているが、越境については、現時点では、問題がないことを確認の上、購入したので、困りはてて、売買契約した仲介会社に相談をしたのですが、うまく解決できなかったので、
(詳細は省略しています)
私のところに相談がありました。
とりあえず、私は、Aさんに、事情の確認をして下さい。相手の目的を知りたいので、聴くポイントだけを
説明しました。
そして、AさんはBさんに、何を問題視しているのか?を確認しに会いに行きました。
そこでの会話で、要約すると
Bさんは、
『越境しているが、たちまち建物を壊して、どうしろ、こうしろと言っているわけじゃない。』
『俺は、心の広い人間だ』
『越境していることを、知っていたのか?』
『壁の修理も私の敷地に入らないとできない』
『お宅の建物は、価値がない』
『建ぺい率を違法している物件だから、将来同じ建物が建てれない将来困るだろう』
と言っていたそうです。
壁の修理で、隣に入ること。建物の一部が越境していることの問題ではないことがわかりました。
どうやら、越境そのものが目的ではないことがわかりました。
私は、Bさんが、『越境してる部分の一部の土地を売りつけたい』と考えていると判断し、
早速、Aさんに伝えました。
私は、Aさんは2回目の話合いで、『相手から、私の一部の土地を買ったらどうだ』と言ってきたら、『突然言われたことなので、少し考えさせてください。』と伝えて、それ以上の話をしないように言いました。
予想したとおり
Bさんから『私の一部の土地を買えば、隣地でもめずに、自由に壁の修理もできるし、将来もいいだろう』と言ってきたそうです。
Aさんは、事前に準備できていたので、上手く交渉ができたそうです。
その後、土地は買わずにすみ、相手との関係も良好だそうです。
相手のことをわかり、行動を予想できた例として紹介しました。
相手のことをわかるには、目的と矛盾しているところにポイントがあります。
矛盾していることを当たり前だと思わずに聞きいていると
目的に整合した全体がみえます。
読心術については、また、詳しくは書きたいと思います。