おふくろの入所している施設に行ってきました。
おふくろは認知症なので、ほとんど会話はできません。
もう、私のことを心配するような口うるさいことも聞けません。
遠い遠い昔ですが、私が中学生の頃
私のおふくろは、心配症で、私のことをいつも心配ばかりしてました。
当時、おふくろから何を言われたのか、言われた内容は覚えていませんが、
”生んでくれんかったら、よかったんや!”って怒鳴ったこと。そして、その後、おふくろがお風呂場で泣いている声が聞こえたことを覚えています。
その泣く声を聞き、私は、二度とこのようなことを言わないと誓ったのです。
今でも、その当時の記憶を思い出すと涙が出てきます。
その後、いつも朝早くから夜遅くまで働いているおふくろを楽にさせてあげたい、おふくろの自慢の子、おふくろが、生んでよかったと思ってもらいたいと思い、お金持ちになり、おふくろに楽をさせてあげたいと、必死にもがき、傲慢になったり、落ち込んだり、そんなことを繰り返してきました。
今では、お金に振り回される人生は、ちっぽけなんだと思うようにもなり、
そして今、私も中学生の子を持つ親となって、親にとって、一番の親孝行は、”生んでくれてありがとう”と子供に思ってもらえることだと思うのです。
今日は、自分を生んでくれ、育ててくれた人にありがとうと言おう。