ネタ提供ありがとうございます。
まだまだコロナが祟っておりやす。
いい加減、「ふつうの風邪」認定してもらいたいものだが
未だ、「手術室に持ち込んでなるものか」
ってことで手術の前後のマダムには
コロナPCRが課されているようです。
コロナが猛威を振るって
大事な人をたくさん亡くしていた頃の
あの記憶がまだまだ医療の最前線に根強く残っていて
「ふつうの風邪」とか言ったら
殺されそうな雰囲気もまだあります。
もう「ふつうの風邪」だけど。
インフルエンザとほぼ同等と思われるがいかが。
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Q.
術前、入院期間は10日〜2週間と言われていましたが、
主治医、執刀医がコロナにかかり
自分も濃厚接触者とされたことから急遽、
術後5日目に退院となりました。
もう少し病院でゆっくりするつもりだったのが
いい意味で?予定外となりましたが、
退院の基準はあるのですか?
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私が駆け出しのころは開腹術だと
がんに対する大きな手術でなくても
1か月くらい入院させてましたことよ。
術前検査も精密検査も入院してやろうぜ!
という風潮でした。
検査も処置も手術も全部
「出来高」という、名目ごとにお値段設定されており
検査すればするほど儲かるシステムになっていたのが
その理由。
今は、入院すると
その病名に対しての価格がおおよそ決まっており
何か想定されない検査や処置が加わると
病院がその定価の中で負担する「丸め込み」システム。
誰が作ったんだろうね~
性格わるーい、ちょっと禿げたお役人を今、
想像してる。
例えば、腹腔鏡下子宮全摘術
全額自費だと手術の料金は
45万円くらいとお上が決めている。
合併症が起きてしまい、
入院中にもう一つ別の手術をしても
45万円以上は支払われないため
そこは丸め込まれてしまうわけです。
(ただし、麻酔は2回かけますんで、
麻酔料金はダブルで取られるでしょう。)
ところで入院費は
手術、麻酔、処置プラス、何にもしなくても
1日2~3万円が「看護料」ってことで
かかってきます。
病名によって何日まで入院していてよい、
とされる期間が
3段階くらいに分かれて値段設定されており
ある一定の期間を過ぎると
一日当たりの料金がぐっと下がります。
腹腔鏡手術だと術後3日目から3万円から25000円に下がるイメージ。
(私も詳しい値段までは覚えていない)
長期に渡ってぐずぐず入院してても
まあ、なんとかゼロにはならないので
大部屋で何もしないで
ぼーーーーーーーーーっとするだけでも
ビジネスホテルに泊まるくらいのお金が垂れ流しにはなる。
ただし、いつまでも患者さんを
用事もないのに入院させていると
前述の性格のわるーいちょいハゲおやじ
(と、想像してるだけ)が
「無駄に儲けるな!」といちいち口をはさんでくるんで
せっせと退院を促す羽目になります。
お上、怖いんだもん。
医療上は「完全社会復帰」までには
腹腔鏡手術=2週間
開腹手術(良性)=1.5か月
開腹手術(悪性)=3ヶ月
程度と個人的には考えておりますが
上記のような政治的、医療経済的事情から
腹腔鏡手術=1週間
開腹術(良性)=10日間
開腹術(悪性)=14日間
程度を入院期間と設定している病院が
多いと推測されます。
それに基づき
病院にはそれぞれ「クリニカルパス」なる、
標準治療の日程の目安が作成されており
それに則って、
「いついつくらいが退院ですよ~」と言っております。
あとはこれに沿わない病状の方も大勢いらっしゃるんで
貧血のチェックだの、創の治りだの
異常な出血や熱が出てないかだの
照らし合わせて最終的には主治医が退院を決定します。
具合が悪い人を帰れ!とは言えないし
チョ~~~~~元気な人を帰るな、とも言えない。
言えないが、まあパス通り帰ってもらう方が
全てにおいてすんなりは行く。
どうしても帰りたくないマダムがいる場合
元気ならとっとと帰ろ?と言わねばならんのは
こういう理由です。理不尽
病院も営利団体、霞を食っては生きてはいけぬため
ある程度、生き残っていくための事情も
ちょいと加味されておる、と
お考えいただければ。
病院が無くなったらさすがに困るやん?みんな
料金について気になる人は清算時に渡される、
あのちょーめんどくさい明細票をご覧ください。
たいていのマダムは請求書をもらっても
額面だけ見てぽーーい、としている可能性があるが
あれは「厚生労働省からのお便り」
と思って間違いない。
性格の悪いちょいハゲおやじ(しつこい)が
性格の悪さを思い存分発揮して張り切って作った
診療報酬のルール
何度見ても泣ける。号泣。
そんなこんなが入り混じって
決められている退院日。
この話を参考に、今一度振り返ってみていただけると
新しい世界が開けてくる・・・かもしれないYO