婦人科便り232 大学病院の初診 | 婦人科備忘録

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ある婦人科医の独り言です

ネタ提供ウェルカムですが
最近ご質問内容が
すでに記事になっていることが多くなってきました。
お手数ですが、まずはブログ内をご検索ください。

ネタ提供ありがとうございます。

 

若手が職場にあふれるこの時期

みんなピンクのオーラでいいにおいするー

ふんかふんか

皆で若いエキスを堪能しようではないか。

みんなかわゆいのー

 

さて

大学病院でひどい目にあったかもしれないマダムから

ちょっと意地悪なお便り。

 

**************

Q.

大学病院で初診の患者は

どのように割り当てられますか?
指導医レベル以下に当たったり

指導医レベル以上だったり、

何を基準に割り振りしているのか気になります。

 

A.

シビアだね~苦笑

見た目老けてても「若手」や「駆け出し」も

珍しくないですYO

あんま意地悪言わんよ。誰でもちゃんと診察するがな。

 

他の大学病院のことはわからんが

私がかつて勤務していたところは

お産とがん、

ムズカシイ病気持ちのマダム、および

赤ちゃん待ちで苦悩のマドモアゼルたちは

ベテランが診て

その他の

大学病院が一番近いから、だの

大学病院が安心だから、だの

とりあえず検診したい、だの

といった、ちょっと間違って迷い込んだ勘違いのマダムは

レジデント(卒後3~5年目)が

「一般外来」と呼ばれるブースにて

交代でお守りしてましたYO

人呼んで「吹き溜まり外来」。けけけ

**************

 

大学病院は教育機関でもあり研究機関でもあるため

他の病院にはない珍しくて高価な器械もあり

よそではできない研究レベルの検査などができる反面

教育のため、特にせんでもいい検査、特にせんでもいい診察が

あるかもしれないしないかもしれないところではある。どっち。

 

大学病院を離れて随分経つので

今まさにどうなっているのか現在進行形ではわからんが

聞くところによるとあんま、体制は変わってないようです。

産科、腫瘍、内分泌のそれぞれの外来は

各エリアのエースが主に外来に出てましたね。日替わりで。

当時は火曜日が私の担当だったんですが

まあ、大学病院なんで

めっちゃすごい病気を持った人たちがわんさか来てました。

恐怖の火曜日。この日だけ胃痛がしてましたYO

見た目よりナイーブな私♥

 

その3分野に当てはまらない病気や

近所にお住まいってだけのマダムは

一般外来でひたすら泳がされていましたが

主力は若手で、忙しい病棟業務の合間に

教育と言う名の下、いやいやながら

外来業務に従事させられているようでした。

 

まあ、楽しくはないわな。わかる。

 

忙しいと人間は疲弊する。

余裕をもって業務にあたるのは

何も医者本人のためだけではなく

マダムたちのためでもあります。

 

そんなこんなで

たま~に一般外来の人の手当てがつかず

各専門外来のベテランもそちらに回されたりしていましたが

これがねー怖くてね~~~~~泣

皆が自分の順番で爆発しないように後回し、後回しにしていた

爆弾が、自分の順番で回ってきて見事爆発!

ってことがありました。恐怖のフルーツバスケット(知ってる?)

つまり、重症の患者さんがなぜか

一般外来に潜んでおるのです~~~~

救急車で来てよ~的なおっそろしい状況のマダムが

普通の、検診してちょマダムに紛れて突然やってくるわけですYO

 

そう、吹き溜まり外来とは

自らの腕前を試される道場。

専門外来には選びに選んで、それしかない!的な

マダム&マドモアゼルしか来ないわけで

重症だけれど別段、怖いことは何もない。

得意分野だし。わかってるし。

ところが吹き溜まり外来は

専門でもなければ詳しくもなく

ただただびっくり箱みたいなビョーキが隠れていて

しかも、しかもですよ

うすうすご本人にも胸騒ぎかつ何かしらの天のお告げがあり

「大学病院に行くように」

と守護霊から導かれたような

めっちゃホンモノなことがあるんですYO~~~~怖

何度このホンモノが爆発し、爆死に至ったことか・・・

 

思い出しただけで手に汗を感じています。はあはあ

 

ま、大学病院も他の医療機関の紹介状がないと

受診できなくなっていることだし

だんだんそういった

野良マダムも少なくはなっていると聞きおよびます。

あなたの虫の知らせ、大事にね。

間違ったところを受診せぬよう

いつも

「先達はあらまほしことかなby仁和寺の法師」なのでした。まる。