婦人科便り209 更年期治療は危険が伴いますか? | 婦人科備忘録

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ある婦人科医の独り言です

ネタ提供ウェルカムですが
最近ご質問内容が
すでに記事になっていることが多くなってきました。
お手数ですが、まずはブログ内をご検索ください。

ネタ提供ありがとうございます。

 

一般的には更年期障害は命に関わるものではないので

辛抱できるなら辛抱せい、的暴言がそこかしこで散見される。

一億総働き者国、日本。

うつは怠けてると言われるし

PMSは気にしすぎと言われるし

生理痛は気合いが足りないと言われるし

発達障害は気が利かないと言われるし

更年期障害はただのヒステリーと言われる。悲しい。

 

勃起障害もただの天罰❤️、

言うてやろうか?あ?

 

思いやりも勇気も気遣いも

決して数字にはならないし

ましてや法律や規則で縛られるような

下品な取り決めではないが

こと幸せに生きていくためには

なくてはならない、必須アイテムだよねー

つまり勃起障害にもかわいそうに〜と

いいこいいこしてやらねばって、心から棒読み。

全く寸分も共感できなくて草。

 

さて本題。

 

更年期治療に危険が伴いますかとお尋ねがきた。

ちょっと飛躍しすぎてびっくりしたが

ホルモン補充療法を行うと、脳血栓を起こすそうな。

 

ほんとですかとのことですがー

 

まあ、医者とは所詮「個人屋号」なので

自分が経験したこと、体験したこと、出会った患者さんの種類で

物申している部分が大きいと思われる。

一度ホームランを打ってしまうと

もう一回それでホームラン打ってみたくなるのよー

いつだったかも

首のリンパ節がごっつい腫れている人がきて

何の気なしに梅毒の検査もしとこ。って検査したら

梅毒ピタリ賞、ホールインワンだった。

それから首のリンパ節が腫れている人見かけたら

梅毒を必ず検査しちゃうようになったよ自分。そんなもの。

 

つまり何が言いたいかというと

きっと件のことを言った医者は

ホルモン補充療法の副作用の中でも

まれ〜に起こす「血栓症」をご経験されたのであろう。

血栓症は体中のどこにでも起こすし

ホルモンだけが犯人ではないんだが、

女性ホルモンは真犯人に間違えられがち。

人相の悪い男がしょっちゅう職質されるのと頻度は同等。

 

女性ホルモン製剤は日焼けに短パン、

金鎖のチャラいニーちゃんのイメージ

子犬を愛でる心優しい男であっても

お巡りさんに目をつけられます。悲哀〜

俺、道路歩いてるだけっすけど。とお巡りさんと押し問答。

ちゃんと税金払ってんの?道路も税金で作られてるんだよお巡りさんしつこいある。

 

更年期治療に使う女性ホルモンなんて

低用量ピルと比べても6分の1くらいの力価で

一所懸命、エストラーナテープを貼っても

何かの治療で女性ホルモンを抑えている若人と同じくらいしか上がらぬ。

若者が足りない足りないと騒いでいるホルモンくらいでありがたがっている私。辛い。

 

どんな薬でも、重い副作用に当たる可能性は絶対にないとは言えないので

ごくごく稀な現象であっても

当たったマダムにとっては辛いもの。

ただ、自動車は事故を起こすから乗らない、

運転しないと言っているようなもので

現代社会、運転しないはいざ知らず、

自動車に乗れないと推し活もままならないではないか。困る。

少なくともバスと地下鉄は利用したいところ。

 

そこらへんは適度に理解し、「ああね〜」という受容をお勧めしたい。

 

それとは別に「プラセンタってどうでしょう」と来ていたが

個人的には「成分が曖昧で、雑多なものがいっぱい入っているもの」の

濃縮されたような製剤は基本、危険だと思っております。

しかも

プラセンタって胎盤よ、あなた。

カタカナになろうが漢字だろうが、あの胎盤よ?

なんのウイルスやプリオンやら入っとるかわからん、そんなものー

いくら体にええミネラルやらホルモンやら成長因子やら入っていたとしても

差引ゼロやろ、と思うております。

何をとち狂ったか、お上が保険適応にしてしまっているため

1本千円くらいでマダムが点滴しに行っているようだが

そのうちまた薬害が〜感染が〜国の責任が賠償が〜と

話が出てくるんじゃないかと恐ろしくてかなんわーやめてー(妄想よ、もちろん)

ま、美への追求は個人的な事象なので

それでもお肌ツルツル❤️が良ければすりゃいいと思う。

人生を賭けてお肌ツルツル❤️を極めても誰にも迷惑かけないし。

 

駄菓子菓子

 

その手段は嬉野温泉秘湯の湯、でも別段いいのでは。だって安全。

とか思うまるぽこ。なのでした。