婦人科便り208 手術室のBGMの選曲 | 婦人科備忘録

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ある婦人科医の独り言です

ネタ提供ありがとうございます。

 

面白いネタいただきました。

 

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Q.

ひとつ気になったのが、手術準備されてる間にかかっていた曲が
Daniel PowterのBad Dayでした
誰の選曲やねん?!と麻酔かかる中ツッコミ入れたかったです

 

A.

病院によって違いますが

患者さんのリクエストに応じるところと

麻酔科のセンセ、もしくは術場のナースが

好きな曲をセレクトしているところに

分かれるかなと思います。

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現在勤務している病院では

どうも麻酔科のセンセセレクト❤のようです。

米津玄師やミセスグリーンアップルが朗々と愛を歌いあげている中

気管内挿管やら筋膜麻酔やら硬膜外麻酔やらが

粛々と行われています。

麻酔科のセンセによっては

アラームが聞こえなくなるから、という理由で

BGMを禁止する、まじめーな人もいるにはいる。

 

個人的にはBGMはあってもなくてもいいんだよねー

 

どうせ手術が始まってしまえば

集中しすぎて患者さんのサチュレーション(血液酸素飽和度のモニター)

の音以外、ほぼほぼな~んにも聞こえなくなり

ただただ脊髄反射でたわいのない会話をする「だけ」になるため

何がBGMになっていようがあまりそれに感情を動かされることはないです。

(つまり聞いてない)

 

ただ、あまりにもBGMが面白くて

困ってしまったことはあった。

 

私が勤めていた頃の某大学病院オペ室では

患者さんのご希望に沿ってBGMを選曲していて

もし持参できれば患者さんのCDをまんま、かけていたのですー

とある患者さん

手術が怖すぎてその日の朝からべそべそべそべそ泣いており

ナイチンゲールが彼女を励まし励ましオペ室に連れてきた。

号泣しながら彼女

「これをお願いします・・・ぐすぐす

 これを聞いたら元気になるから・・・べそべそ」

おもむろに手渡されたCDを

厳粛に受け止めCDプレーヤーにセットし

スイッチ、ON

それでもなお彼女はべそべそべそべそ泣いていた。

まさにまな板の上の鯉状態。

 

そこへ遅ればせながらミュージックスタート。

 

ずん、ずんずんずんどこ きよしー!

ずん、ずんずんずんどこ きよしー!

 

静かなオペ室に響き渡るきよしコール。

 

まさかの

 

ずんどこ節、ライブバージョン

 

確かに元気にはなりそう。っつーか、無理にでも元気。

 

人間って、笑ったらいかんと思うと

逆に笑っちゃうのなんで。

 

マダムが泣きながら眠ってしまうまで

 

ずん、ずんずんずんどこ きよしー!

ずん、ずんずんずんどこ きよしー!

強制的にオペ室がずんどこ状態になりもうカオス。

 

マダムが眠った瞬間

 

とめてとめてとめて~

笑う死ぬやめて~

 

ってなったよね。

 

ずんどこ節は名曲だと思うが

聞きほれてしまいオペには向かない。

これからオペに向かわれるマダム、

選曲にはお気をつけあそばせ!