婦人科便り162 術前検査って何を見てるんですかね?③ | 婦人科備忘録

婦人科備忘録

ある婦人科医の独り言です

心電図は何を知りたいんですかと言われると

循環器内科の先生ほど詳しく読めないワタクシ

これが知りたい、とははっきり言えませんが、

強いて言うなら

「元気な時の、元々の状態を知りたいんですよね」です。

 

麻酔をかけるというのは

素潜りで10メートルほど潜るイメージ

このストレスをかけた時

正直、何が患者さんの体に起きるかわかりません。

もちろん大抵の健康な方であれば

多少のストレスは乗り越えて元気に生還するはず

 

駄菓子菓子

 

一定数、病気を隠し持つマダムがいる。

 

特に75歳以上の後期高齢者を名乗る大マダムに至ると

一見かくしゃくとされ、たいそうお元気であっても

それが危ういバランスの上に

成り立っている健康であることもまま、あって

麻酔や手術のストレスで

そのバランスが崩れることも

想定内で動かないといけません。

よって、

「今、元気で何もないからしなくていい」

ではなくて

健やかで自分の思い通りに

体が動く状態の心臓の調子を

見ておきたいんですよ〜

という意味があるのです。

 

最近の心電図は賢いので

機械がそのまま、心電図の波形を

ある程度診断してくれます。

それで少しでも波形の異常がある場合は

心臓のエコー検査をしてもらい、

心臓の壁の動きや弁の動きに異常がないかどうか、で

マダムの心臓が手術のストレスに耐えられるか否かを判断しています。

 

たまに心臓に毛が生えている人、いますよ〜〜〜

 

嘘で〜〜〜〜〜す❤️