婦人科便り161 術前検査って何を見てるんですかね?② | 婦人科備忘録

婦人科備忘録

ある婦人科医の独り言です

ネタ提供ウェルカムですが
最近ご質問内容が
すでに記事になっていることが多くなってきました。
お手数ですが、まずはブログ内をご検索ください。

年が明けてしまいましたー

またがってしまって

あいすいません。

 

さて続き。

 

沿道(コメント欄)から

私の術前検査に肺機能検査ありませんでしたーと

ありましたが、確かに。

全病院がするわけではないですねたぶん。

何を主に見ているかというと

気管支喘息ないですか?という点。

侮るなかれ、

気管支喘息は健康な大人が突然死ぬ病気の一つ。

特に麻酔かけるときは

てんこ盛りで薬を使うため

アレルギー体質の喘息持ちだと

場合によっちゃー、ひどい発作を起こしがち。

 

駆け出しの頃、やはり

筋腫の手術の直前、麻酔導入中に

発作を起こされたことがあり

手術が大キャンセルになった。

喘息の重積発作とは

全ての気管支が痙攣、狭窄し

気管内挿管もできない状態のことである。ホラー

 

そのケースに大当たりした

大ベテランの麻酔科の手練れは

慌てふためきあわあわしている私を尻目に

「せんせ、慌てん、慌てん。

 死ぬ直前に必ず必ず気管支は開きます‼️」

と世にも恐ろしいセリフを吐き、

その予言通り心拍が止まりそうになった瞬間

挿管チューブがするりと入り

見事に蘇生してのけました。…冷えた

マジで怖いわやめてー

 

気管支喘息持ちの人って

喘息の状態に慣れっこになっちゃって

かかりつけも持っておらず

ボヘミアンみたいにあちこちで

吸入薬をスポット購入する人多い。困る。

というトラウマ的大事件から

必ず肺機能検査をするようになったんだYO❗️

わかったかー!