護摩などの儀礼 | 吉祥院 ~茨城県石岡市で約900年続く真言密教の寺(お寺ブログ)~

吉祥院 ~茨城県石岡市で約900年続く真言密教の寺(お寺ブログ)~

茨城県石岡市にある真言宗豊山派の摩尼山吉祥院です。
ふるさと茨城路百八地蔵尊霊場第九十一番札所に指定されており、
開山約900年の歴史を持つ由緒ある寺です。
境内の四季折々の風情や仏教について、幅広い情報を発信するお寺のブログです。

護摩の儀礼は多くのお寺で行われ、
炉にくべられる護摩木には参列者の
願いが書かれ、それが仏のもとへと
送り届けられることを信じるものです。

その願いは、ほとんどが家内安全や
病気平癒、合格祈願などの自分たちの
身の回りに関係する事柄でしょう。
これは、神社に詣でて拍手とともに
神様に祈念するのと同じように
攘災招福、現世利益を願う人々の
ささやかな願かけといえます。

これは昔のインドでも同様であり、
自然を対象にして祈りを捧げ、
バラモン教という宗教では様々な儀礼を
行なっていました。

しかし、初期の仏教において、開祖である
お釈迦様は儀礼や呪術を禁止していたと
されます。
精神的な安らぎを得ることを目標とし、
自らを律して修行に励むことが仏教修行の
主眼としていたからです。

それでも、僧侶らが日常において
呪文を唱えたり、儀礼を行うことは
黙認されていたようです。

また、陀羅尼という元々は精神集中のために
唱えられていたものが、時代を経て
呪文と同一視されると、
陀羅尼も現世利益のためのものと
なっていったようです。

さらに密教が大成してくると、呪術や儀礼に
大乗仏教の思想が結び付けられました。
単に現世利益のためではなく、
そこに精神的な安楽、悟りを得ることにも
焦点が当てられるようになったのです。

ですから、現在特に密教の寺院で行われる
護摩法要などにも当然、
現在利益を願うばかりではなく、
仏教における成仏の思想が
込められているのです。